20歳のときに1型糖尿病の診断を受けました。今年で41歳、もうインスリン生活は21年になります。

「俺には副業なんて無理かも」と思った時期があります。正直に言うと、適応障害で休職していた時期がそれと重なっていて、「体も心もしんどいのに稼ぐなんて……」という気持ちがあった。

でも今は岡山県で消防士・救急救命士として現役20年目を続けながら、副業のせどりで累計1,000万円超の利益を出しています。1型糖尿病の管理も続けながら、夫婦で本格的な副業運営をしている。

この記事で「稼げる!病気は関係ない!」という煽りを書くつもりはまったくありません。ただ、同じような境遇にいる人の背中を少し押せれば、という気持ちで書きます。

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1型糖尿病と日常生活、正直なところ

「1型」と「2型」は全然違う病気です。2型が生活習慣との関係が大きいのに対して、1型は自己免疫疾患。膵臓がインスリンをほとんど作れなくなるので、自分でインスリンを注射して血糖値をコントロールし続けるしかない病気です。

インスリン注射の日常

私は1日4〜5回、食前と就寝前にインスリンを自己注射しています。21年やっていると「これが普通」になりますが、最初の数年は注射のタイミング・食事内容・運動量・ストレスレベルが全部血糖に影響することに慣れるだけで精一杯でした。

消防署の仮眠室でも、訓練の合間でも、どこでも注射できます。注射自体は今では2〜3分で終わります。インスリンペンは小型で目立たない。特別な場所に行かなくてもできる。

血糖値の変動と仕事への影響

正直なところ、血糖値が乱れると集中力が落ちます。高血糖状態が続くと頭がぼんやりして判断力が鈍る。低血糖になると手が震えて、最悪意識が遠くなる。

消防の現場でそれを出すわけにはいきません。だから出動前・仮眠前には必ず血糖を確認します。CGM(持続血糖測定器)を使ってからは管理の精度が上がって、仕事中のヒヤリが格段に減りました。

低血糖エピソード(仕事中のヒヤリ体験)

1度、訓練中に低血糖の初期症状が出たことがあります。手のひらに汗が出て、少し視界が揺れた感覚。すぐにポケットに入れてあったブドウ糖タブレットを飲んで、2〜3分で回復しました。

チームには「俺は糖尿病で低血糖になることがある。ブドウ糖タブレット持ち歩いてるから万が一の時は」と伝えています。特別扱いを求めているわけではなく、万が一のときに適切な対応をしてもらうための情報共有です。

「でも20年続けてきた」という事実

しんどい話を書いてきましたが、これだけは言わせてください。

20歳で診断されて、41歳の今も消防士として現役です。体力が要る職業で、21年間インスリン生活を続けながら続けてきた。これは「病気を克服した」話ではなく、「うまく付き合ってきた」話です。

副業も同じで、「病気があっても稼げる」という話ではなく、「病気と付き合いながら副業もやってきた」ということです。

消防士として現役でいられる理由

「1型糖尿病でなぜ消防士を続けられるのか」と聞かれることがあります。

食事・運動の管理

血糖コントロールのために食事の内容と量をある程度管理しています。糖質を完全に制限しているわけではなく、「どのくらい食べると血糖がどう動くか」を21年で体感的に把握しているイメージです。

運動は体力維持と血糖コントロールの両方に効果があります。消防訓練で定期的に体を動かすことが、インスリン感受性の維持にもなっている面があると実感しています(医学的な詳細は主治医にご確認ください)。

職場への開示

職場の上司と直属のチームには開示しています。「低血糖になることがある」「補食とブドウ糖タブレットを常時携帯している」「出動前に確認することがある」この3点だけです。

全員に開示しているわけではなく、一緒に働く直接の仲間に伝えています。それで十分だと感じています。

特別扱いを求めていないスタンス

これは個人の考え方なので一般化するつもりはありませんが、私自身は「1型だから特別に何かしてほしい」とは思っていません。自分で管理して、自分で対応できる状態を維持する。それが責任だと思っています。

副業を始めた本当のきっかけ

格好いい理由ではありません。

適応障害で休職した時期

消防士20年目と言うと丈夫そうに聞こえますが、30代後半で適応障害で休職しました。職場環境のストレスが積み重なって、ある時期から仕事に行けなくなった。

体がしんどい(1型糖尿病の管理で毎日精一杯)×心もしんどい(適応障害)という状態は、正直かなりきつかったです。

でも今は復職して、公務員20年目を続けています。この経験について「悲壮感たっぷり」に語るのは自分のスタイルではないので、ここでは「そういう時期があった」という事実だけ伝えます。

「いざとなったら副収入がないと詰む」という危機感

休職中に初めてリアルに考えました。

公務員だから安泰、と思っていたけど、病気が悪化したり、精神的に追い詰められたりすれば、公務員でも「働けない」状態になる。そのとき収入源が給与一本だと、本当に詰む。

「稼ぎたい」より「リスクヘッジが必要だ」という感覚が最初の動機です。

せどりを選んだ理由

副業の種類は色々ありますが、せどり(物品転売)を選んだのは3つの理由からです。

  1. 体力を使わない:配送はAmazon倉庫に任せるFBAを使えば、梱包・発送作業を最小化できる
  2. 自宅でできる:仕入れリサーチ→注文→FBA送付の流れがほぼ自宅完結
  3. スキマ時間で動く:消防の仮眠時間や待機時間にスマホでリサーチができる

体力温存型の副業であることが、1型糖尿病の管理と並行してやれる条件に合っていました。

最初の1ヶ月で数千円稼いだ時の感覚

初月の利益は正確に覚えていませんが、7,000〜8,000円だったと思います。大きくはないです。でも「ゼロが有になった」体験はそれなりにインパクトがありました。

給与以外の場所からお金が入ってきた、という事実が、続けるモチベーションになりました。

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病気があるからこそ「副収入」の重要性が分かる

これは持論なので、そのまま鵜呑みにする必要はありません。

公務員でも「急に働けなくなる」リスクがある

1型糖尿病の合併症は、適切に管理されていれば遅らせることができます。でも完全にゼロにはできない。網膜症・腎症・神経障害などのリスクは、21年後も存在しています(主治医の指示のもと管理を継続中)。

それとは別に、精神的な不調(適応障害はその一例です)、事故やケガ、家族の介護など、「突然働けなくなる」状況は誰にでもあり得る。

本業一本しか収入がない状態は、それ自体がリスクです。

障害年金の概要(一般論として)

1型糖尿病を含む慢性疾患は、一定の条件を満たすと障害年金の対象になる場合があります。詳細は「障害年金 1型糖尿病」で検索するか、社労士や年金事務所に相談してください。私自身は現在受給していませんが、制度として存在することは知っておく価値があります。

副業があることで精神的な安定が生まれた

これは実体験です。

せどりで月数万円でも稼げるようになってから、「いざとなれば副業で食いつなげる」という感覚が生まれました。精神的な安全網ができたというか、仕事のプレッシャーに対して以前より余裕が持てるようになった実感があります。

今は税理士もついた運営になっています。本業が仮に難しくなっても「副業でなんとかなる」という具体的な根拠がある状態と、「給与だけしかない」状態では、精神的な安定が全然違います。

1型糖尿病の人が副業するときの注意点

「副業を始めてください」というだけでは無責任なので、体調との付き合い方も書いておきます。

血糖管理が乱れやすい状況を知っておく

副業を始めた頃、深夜にリサーチ作業をしていたら睡眠不足で翌朝の血糖が安定しなくなった時期がありました。

血糖値に影響を与えやすい要因(一般的なもの):

  • 睡眠不足・不規則な生活リズム
  • ストレスの増加(コルチゾールが血糖を上げる)
  • 食事のタイミングの乱れ
  • 運動量の急激な変化

副業の作業時間を「深夜に詰め込む」スタイルは、1型の人には向いていないことが多いです。詳細は必ず主治医に相談してください。

無理をしない副業選びが大前提

体力消耗型の副業(配達・工場の夜勤・肉体労働系のアルバイト)は、血糖管理のコントロールが難しくなりやすい。私がせどりを選んだ理由にも通じますが、座ってできる・スキマ時間でできる・深夜作業を必須としない副業が長続きしやすいです。

医療費控除・障害者手帳の活用(一般論)

1型糖尿病の場合、年間の医療費がかなりの額になります。医療費控除はきちんと申告してください。私は毎年妻の確定申告と一緒に医療費も整理しています。

障害者手帳については、1型糖尿病でも取得できるケースがあります。取得すると税制上の優遇(住民税・所得税の障害者控除)が受けられます。詳細は医師や役所の窓口に確認してください。

病気を理由に「やらない」のは損

少し直接的な言い方をします。

「体が弱いから稼ぎにくい」は思い込みです。少なくとも、体力を消耗しない副業では、体が弱いことはほぼデメリットになりません

せどりのリサーチはスマホとパソコンさえあればできます。ブログを書くのも座って文字を打つだけです。投資は口座を作って設定すればあとは自動で回る。これらに「体力の強さ」は関係ない。

私が証明してきたこと:消防士×1型糖尿病×副業せどりは両立できる

格好いい話をするつもりはありませんが、「やらない理由として病気を使っていた」時期が自分にもあったので、同じように感じている人に伝えておきたいです。

ステップ①:まず「1万円稼ぐ体験」をする

具体的な話に入ります。3つのステップに分けますが、ステップ①が最も重要です。

不用品売却から始める

体力も健康も資金もほとんど必要ない。自宅にある使わないものをフリマアプリで売るだけです。

やること:

  1. 家の中を見回して「使っていないもの」を10〜20点リストアップ
  2. メルカリまたはラクマにアカウント作成
  3. 写真を撮って出品(スマホ1台でできる)
  4. 売れたら発送(コンビニや郵便局で完結)

目安として、一般的な家庭なら1〜2週間で5,000〜15,000円の売上になることが多いです。私が最初にやった時も、押し入れに眠っていたゲームソフト・本・使っていない家電を出して1週間で12,000円になりました。

「稼げた」体験が次の行動を生む

1万円稼ぐことが目的ではありません。「給与以外でお金が入ってくる体験」を最短で作ることが目的です。

その体験があると、次のステップに進む理由が具体的になります。「続けようかな」から「続けよう」に変わるのが、この体験があるかどうかの差です。

ステップ②:スキマ時間を使える副業に絞る

フリマで1万円稼いだら、次のステップへ。

自分の生活リズムを先に把握する

副業を選ぶ前に、自分が無理なく作業できる時間帯はどこかを整理してください。

私の場合:

  • 消防署の日勤・当直の仮眠時間(夜中2時間程度)
  • 明け番の翌日(体力次第)
  • 朝5時〜6時台(子どもが起きる前)

血糖管理の観点から深夜作業は避けて、朝早い時間帯と仮眠時間を主な作業時間にしています。これは最初から決めておいたルールです。

体力温存型の副業一覧

1型糖尿病の方に特におすすめしやすい副業:

物販(せどり・フリマ):体力負荷が低い。FBAを使えばさらに省力化できる。リサーチのほとんどがスマホで完結する。

ブログ・アフィリエイト:この「買い物先生」もそのひとつ。パソコンかスマホで文章を書くだけ。深夜に無理して書く必要はなく、体調の良い時間に少しずつ書き溜められる。

YouTube・音声コンテンツ:撮影・録音の時間を自分でコントロールできる。体調が良い日に集中して収録して、体調の悪い日はゼロでも問題ない非同期型の副業。

インデックス投資(積立):副業というより資産形成ですが、設定してしまえばあとは自動。体力も時間もほぼ不要。これだけは病気の有無に関係なく、早くやるほど良い。

自分の体調パターンを知る

血糖管理をしていると、「自分の調子が良い時間帯・悪い時間帯」がある程度わかるようになります。その「好調時間帯」に集中して作業する習慣を作ると、副業の効率が上がります。

私は朝の血糖が安定している時間帯が最も集中できるので、リサーチやライティングは午前中に固めています。

ステップ③:「続けるための仕組み」を作る

継続こそが利益を生みます。3ヶ月で辞めた副業はゼロと同じです。

体調が悪い日は休む(ルールを決める)

「今日はしんどい。副業は休む」と決めることを、あらかじめルールとして設定しておく

これが重要なのは、「今日は休もうかな……でも頑張らないと……」という葛藤を毎回しなくて済むようにするためです。「血糖値がXX以上(または以下)のときは副業を休む」「体調5点以下のときは休む」など、自分なりの基準を持っておくと楽になります。

私は「翌日の仕事(消防)に影響する可能性がある日は、副業は最小限にする」というルールを持っています。本業ファーストは変えません。

自動化できる部分を早めに構築する

せどりなら:

  • FBA(フルフィルメント by Amazon):在庫をAmazon倉庫に預けると、発送・返品対応が自動化される
  • リサーチツール(Keepa等):スキャンとデータ確認を効率化
  • 発注・梱包の仕組み化:自宅作業の動線を固定して毎回迷わない状態に

ブログなら:

  • 記事の構成テンプレートを作る:毎回ゼロから考えない
  • 予約投稿の活用:体調の良い日にまとめて書いて、予約でばらまく

家族の理解と協力を得る

私が副業を安定して続けられている理由のひとつに、妻の理解と協力があります。

最初に副業を始めると伝えた時、妻は「体、大丈夫なの?」という反応でした。正直に言うと最初は心配されました。でも「本業ファーストで、無理しない範囲でやる」という前提を伝えて、今は一緒に取り組む体制になっています。

家族の理解なしで無理やり時間を作ると、長続きしない可能性が高いです。特に子育て中は「副業の時間=家族と過ごす時間を削る」になりやすいので、丁寧に話し合ってから始めることをおすすめします。

まとめ

最後に、率直に言います。

病気は「ハンデ」ではなく「条件のひとつ」

健康な人でも時間がない、資金がない、スキルがない、家族の理解が得られないなど、それぞれに条件があります。1型糖尿病があることは、副業を始めるときに考慮すべき条件のひとつではありますが、「やれない理由」ではありません。

私は21年間そうやって生きてきました。消防士を続けながら、病気を管理しながら、副業を8年積み上げてきた。結果として累計1,000万円超の利益と、46歳独立・50歳FIREという目標が現実の射程に入ってきています。

やらずに後悔より、やって後悔。これは1型糖尿病の管理にも、副業にも、どちらにも当てはまると思っています。

同じような状況にいる方の、ほんの少しの背中押しになれば嬉しいです。


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免責事項:この記事の医療関連情報は一般的な内容を記載しています。1型糖尿病の副業・運動・生活管理については、必ず担当の主治医にご相談ください。副業の収益は個人差があり、必ず利益が出ることを保証するものではありません。