プライスターの商品スキャン画面。上半分にカメラ越しの店頭のTOYGER製品と「10% OFF」の赤いPOPが映り、下半分にTOYGER ふわぷれまの検索結果として新品¥5,382・新品(2)/中古(0)・Keepaの価格推移グラフが表示されている。

リアル店舗とAmazonを行き来して8年になるhiroです。

「せどり仕入れ」シリーズは、売れた結果ではなく買うと決めるまでに何を見たかをそのまま出す記録です。第4弾。

今朝の第3弾では、同じ日・同じ店でONE PIECEのスタートデッキを9個まとめて仕入れた話を書きました(せどり仕入れ#3:50%OFFのカードを9個まとめ買い)。1個あたりの粗利は¥161、薄利多点の型です。

今回はそのすぐ隣のワゴンの話です。同じ日、同じ店、同じトレカ売り場。それなのに、判断は正反対になりました。

棚にはまだ30箱以上ありました。でも、買ったのは1個だけです。

💡 「安い」と「たくさん買う」は別の判断。回転が月4〜5個の商品を30個持てば、売り切るのに10か月かかる。

この記事で書くのは次の4つです。

  • 50%OFFワゴンで、何を見て「これは拾える」と判断したか
  • バリエーション商品(色違い)は、Keepaで色ごとに個別に見ないと事故ること
  • 在庫2件の薄い市場で、なぜブラックだけを選んだか
  • 30箱あっても1個しか買わない理由——回転とキャッシュフローの計算

先に断っておきます。この商品は記事公開時点でまだ売れていません。 粗利¥1,336はすべて「想定」で、確定利益ではありません。


TSUTAYAの50%OFFワゴン——トレカ売り場の一角

TSUTAYA店内のワゴン。「中古トレカ SALE 10% OFF」の赤いPOPが立ち、ワゴンの上にTOYGERのプレイマット、遊戯王のDUELIST BOX、LORCANA、50%OFFラベルの付いた商品が並んでいる。

トレカ売り場のワゴンです。写真のとおり、セールが2種類同時に走っていました。

セール 内容
50%OFFラベル 個別の商品に赤いラベルが貼られている
中古トレカ SALE 10%OFF 遊戯王OCG/ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド/ウルトラマンカードゲームが対象(7/18〜8/16)

この2つは対象が違います。 10%OFFのPOPには対象タイトルが明記されていて、プレイマットのようなサプライ品は書かれていません。セールのPOPが立っていても、目の前の商品が対象とは限らないので、ここは値札とPOPの両方を読む必要があります。

今回拾ったのは、50%OFFラベルが貼られていたTOYGERのプレイマットです。

「ふわぷれま」という商品

TOYGERのロゴが箔押しされた黒い箱を手に持っている写真。背景のワゴンには遊戯王のDUELIST BOXと50%OFFラベルの付いたスリーブが並んでいる。

TOYGER ふわぷれま 〜超高級カーペットのような、全く新しいプレイマット〜。カードゲーム用のプレイマットです。

トレカのプレイマットは¥1,000〜¥2,000くらいが普通で、¥5,000超えは完全に高級品の部類です。だからこそ半額ラベルが貼られていたのだと思います。

項目 内容
店頭価格 ¥5,979
50%OFF後 約¥2,990
プライスター登録の仕入値 ¥3,000

半額で約¥3,000。ここまでは「安い」というだけの話です。問題は、これがAmazonでいくらで売れるかです。


スキャン結果:新品¥5,382、出品はたった2件

店頭でプライスターにかけました。冒頭のヒーロー画像がその画面です。

項目
ASIN B09H3V8L87
EAN 4580645820486
カテゴリ ホビー
新品最安 ¥5,382(出品2件)
中古 0件
新品の目安(FBA/自己発送) ¥4,336/¥4,766

仕入¥3,000に対して、売り先の相場が¥5,382。 差額は¥2,382です。ここから手数料を引いて残るかどうか、というのがこの後の話になります。

そして注目したのは出品2件・中古0件という薄さです。これは後で効いてきます。


Keepaで見た価格とランキング

Keepaの価格履歴画面。TOYGER ふわぷれま(ブラック)ASIN B09H3V8L87、★3.7(32レビュー)、新品¥5,382。グラフ上のツールチップに「新品、第三者FBA ¥6,180 TOYGER公式ショップ ★97% 383」と表示されている。

Keepaで開くと、こうなっていました。

項目
評価 ★3.7(32レビュー)
新品 ¥5,382
Buy Box ¥6,180(TOYGER公式ショップ・★97%/383件)
売れ筋ランキング(現在) #89,949(おもちゃ)
90日平均 #65,598
365日平均 #52,087(上位1.16%)
ドロップ数 4.3ドロップ/月
サブカテゴリ カードゲームプレイマット #161(90日 #133/365日 #113)

ここで読むべきは「4.3ドロップ/月」

ドロップ数は、ざっくり「月に何個売れているか」の目安です。4.3ドロップ/月ということは、月に4〜5個

これは「まったく売れない」ではありませんが、決して速くはありません。 今回の判断の全部が、この数字から出発しています。

Buy Boxはメーカー公式が取っている

もう1つ重要なのが、Buy Box ¥6,180をTOYGER公式ショップが取っていることです。★97%・評価383件のメーカー直販。

これは2つの意味があります。

  • 相場が崩れにくい——メーカーが自分の商品を叩き売る理由がない
  • 勝てない——Buy Boxを公式から奪うのは現実的ではない

なので今回は、Buy Boxを取りにいくのではなく、新品最安の¥5,382に置いて「価格で選ばれる1件」になる設計です。前回のREGZAで使ったのと同じ考え方です(展示品を「中古-ほぼ新品」で¥75,000に置いた話)。


ここが本題:バリエーション商品は色ごとに見ないと事故る

Keepaのバリエーション比較画面。ブラック、SHIKI〜夏〜、アニマル 猫 Type 2 トラ、アニマル 鳥の羽、アニマル 三毛猫の5色が縦に並び、それぞれのBuy Box価格と価格履歴グラフが表示されている。

ふわぷれまには色違いが5種類あります。 ここが今回いちばん悩んだところです。

Keepaのバリエーション比較画面。5色それぞれについて、Amazon本体・新品・中古の価格履歴グラフが横並びで表示され、中古の列はすべて空になっている。

ASIN Buy Box
ブラック B09H3V8L87 ¥5,382(新品最安)
SHIKI 〜夏〜 B09H3S4DGS ¥5,436
アニマル 猫 Type 2 トラ B09H3VVZRC ¥5,436
アニマル 鳥の羽 B09H3R24GZ ¥5,436
アニマル 三毛猫 B09H3SKKYM ¥5,436

価格だけ見ると、ほとんど同じです。「じゃあどれでもいいのでは」と思いますよね。

ここが罠です。

罠①:売れ筋ランキングは「5色まとめて」の数字

Keepaのバリエーション画面には、こう書かれています。

バリエーション間で共有される売れ筋ランキング

つまり、さっきの#89,949も4.3ドロップ/月も、これは5色合計の数字です。 1色あたりではありません。

単純に5等分すれば、1色あたり月1個以下という計算になります。ここを見落として「月4〜5個売れるんだな」と思い込むと、在庫を5倍抱える判断ミスにつながります。

罠②:色ごとに人気がまったく違う

Keepaのバリエーション別レビュー数の画面。ブラックがレビュー10件・71.43%で最多、SHIKI〜夏〜が2件・14.29%、アニマル猫とアニマル鳥の羽が各1件・7.14%、アニマル三毛猫が0件と表示されている。

レビュー数の内訳を見ると、偏りがはっきりします。

レビュー数 比率
ブラック 10件 71.43%
SHIKI 〜夏〜 2件 14.29%
アニマル 猫 Type 2 トラ 1件 7.14%
アニマル 鳥の羽 1件 7.14%
アニマル 三毛猫 0件

ブラックだけで7割です。

レビュー数は「実際に買われた数」の代理指標として使えます。つまり、この商品カテゴリの需要はほぼブラックに集中している。

裏を返すと、三毛猫はレビュー0件。これを掴んだら、月1個どころではない可能性があります。「価格が同じだから」で色を選ぶと、ここで事故ります。

罠③:在庫数も色ごとに確認する

Keepaのバリエーション画面。5色それぞれのASIN(B09H3V8L87ほか)とEAN、新品アイテム数がすべて2件と表示されている。

新品アイテム数も色ごとに出ます。5色とも新品2件でした。

Keepaのバリエーション画面。新品アイテム数と中古アイテム数の履歴グラフが色ごとに並び、中古はすべて「-」でデータなしと表示されている。

そして中古は全色ゼロ。中古が湧いてこないカテゴリなので、中古に食われて値崩れするリスクは低いと読めます。

結論:ブラック一択だった

3つの罠を並べると、答えは1つになります。

判断軸 結論
需要の集中 ブラックに71.43%
新品最安 ブラックのみ¥5,382(他色は¥5,436)
在庫の薄さ 全色2件。ブラックも薄い
中古の脅威 全色ゼロ

需要が7割集まっていて、在庫が2件しかない色。 ここに1個だけ差し込む、という判断です。

バリエーション商品は「親ASINの数字」で判断してはいけない。 これが今回いちばんの学びでした。


数字:手数料¥1,046・想定粗利¥1,336・利益率24.8%

プライスターの仕入れた商品一覧。2026年08月10日として仕入額42,475円・想定利益28,845円・利益率35.2%・11個と表示され、TOYGER ふわぷれまの行に仕入3,000円・販売5,382円・個数1・利益1,336円・利率24.8%が並んでいる。

登録した数字がこれです。

項目 金額
販売価格 ¥5,382
仕入れ価格 ¥3,000
手数料 ¥1,046
想定粗利 ¥1,336
利益率 24.8%

手数料は販売価格の約19.4%。トレカ・ホビーカテゴリで、そこそこ大きさのある商品なので、FBAの配送代行手数料が乗ってこの水準です。

利益率24.8%は、悪くない数字です。 問題は「じゃあ何個買うか」でした。


30箱あっても1個しか買わなかった理由

棚には、まだ30箱以上残っていました。半額です。全部買えば、単純計算で粗利は¥1,336 × 30 = ¥40,080になります。

買いませんでした。理由は3つです。

理由①:月4〜5個。しかも5色合算

さっきの計算をもう一度使います。

数字 意味
4.3ドロップ/月 5色合計での回転
ブラックの需要比率 71.43%
ブラック単体の推定回転 月3個前後

仮にブラック単体で月3個としても、30個を売り切るには10か月かかります。しかも、私が30個投入した瞬間に、その「月3個」の相場自体が崩れます。

新品出品が2件しかない市場に、いきなり30個。自分で自分の相場を壊すという、いちばん間抜けな負け方です。

理由②:キャッシュフローが死ぬ

30個買えば、仕入れに¥90,000が固定されます。

項目 1個 30個
投下資金 ¥3,000 ¥90,000
想定粗利 ¥1,336 ¥40,080
売り切るまで 数週間 10か月以上
その間に使える現金 ゼロ

¥90,000を10か月寝かせるというのは、その間に回せたはずの他の仕入れを全部あきらめるということです。

同じ¥90,000があれば、この日の仕入れ全体(11個・仕入¥42,475・想定利益¥28,845)が2回できます。利益率ではなく、資金の回転数で見ると答えが変わります。

理由③:FBAの保管料は毎月かかる

売れるまで在庫はFBA倉庫にあります。保管料は毎月発生します。

月3個ペースで10か月かけて売る在庫は、その間ずっと保管料を払い続けることになります。粗利¥1,336は、寝かせた月数ぶんだけ削られていきます。

「安いから買う」の反対語は、「高いから買わない」ではなく「回転が読めないから買わない」です。


同じ日・同じ店・同じジャンルで、判断が2パターンに分かれた

ここが今日いちばん書きたかったところです。

今朝のONE PIECEと、今回のTOYGER。同じ日、同じTSUTAYA、同じトレカ売り場、どちらも50%OFFです。それでも、判断はこうなりました。

ONE PIECE ST-28(朝の記事) TOYGER ふわぷれま(この記事)
仕入 ¥275 × 9個 ¥3,000 × 1個
販売 ¥728 ¥5,382
1個あたり粗利 ¥161 ¥1,336
利益率 22.1% 24.8%
合計粗利(想定) ¥1,449 ¥1,336
投下資金 ¥2,475 ¥3,000
薄利多点 少数高単価

合計粗利はほぼ同じ(¥1,449 と ¥1,336)。投下資金もほぼ同じ。それなのに、中身はまったく違います。

分かれ目は単価と回転です。

条件 多点で買っていい 1個だけにする
1個の仕入値 安い(数百円) 高い(数千円)
回転 そこそこある 遅い
自分が入れたときの相場影響 小さい 大きい
失敗したときの傷 浅い 深い

ONE PIECEは1個¥275なので、9個外しても傷は¥2,475です。TOYGERは1個¥3,000。30個外したら¥90,000の傷になります。

同じ「50%OFF」でも、単価が10倍違えば買い方は変わる。 半額シールは判断材料の1つでしかありません。

なお、1点に絞って高い利益率を取りにいく型は、#1のダウンライトでも使っています(即決せず、Keepaで3年分を見てから¥11,000で出した話)。あちらは独占状態だったので70.1%まで伸びました。


今回の教訓4つ

1. セールのPOPと商品の対象範囲は別々に確認する

ワゴンに「10%OFF」の大きなPOPが立っていても、対象タイトルが限定されていることがあります。今回のPOPには対象が3タイトル明記されていて、プレイマットは含まれていませんでした。POPの大きさではなく、対象欄の小さい文字を読む。

2. バリエーション商品は、親ASINの数字で判断しない

売れ筋ランキングもドロップ数も、Keepaではバリエーション間で共有されます。 5色あるなら、その数字は5色合計です。色ごとのレビュー数・在庫数・価格を個別に開くまで、実質的な判断材料は揃いません。今回はブラックに需要の71.43%が集中していました。

3. 在庫が薄いことは「強み」であると同時に「制約」

新品2件・中古0件は、値崩れしにくい良い条件です。でも同時に、そこに大量投入したら自分で壊すという意味でもあります。 薄い市場は、少量だから成立します。

4. 何個買うかは、利益率ではなく回転で決める

利益率24.8%は魅力的です。でも月3個の商品を30個持つのは、10か月ぶんの資金と保管料を先払いするということ。「1個あたりいくら儲かるか」ではなく、その資金が何回転するかで見ると、答えは変わります。


まとめ:3行

  • TSUTAYAの50%OFFワゴンでTOYGER ふわぷれま ブラックを発見。店頭¥5,979が半額、実質¥3,000。Amazon新品最安¥5,382・出品2件・中古0件という薄い市場だった。
  • バリエーション5色のうち、レビューの71.43%がブラックに集中。売れ筋ランキングとドロップ数は5色共有なので、親ASINの数字だけでは色を選べない。
  • 想定粗利¥1,336・利益率24.8%。ただし棚に30箱以上あっても買ったのは1個——月4〜5個(5色合計)の回転に30個は入れられないから。

売れたら「Amazonうれた」シリーズで、実際に何日で売れたかを続報として書きます。


今回の判断に使った2つのツール

相場と利益設計:プライスター

店頭でカメラをかざした瞬間に、目の前の値札とAmazonの新品最安・出品数が同じ画面に出るのが最大の利点です。今回も、ワゴンの前に立ったまま「¥3,000で¥5,382なら手数料を引いて¥1,336」まで確認できました。

使った機能 今回の使い方
商品スキャン 店頭でバーコードを読ませて新品・中古の相場と出品数を確認
利益計算 仕入¥3,000・販売¥5,382で手数料¥1,046・粗利¥1,336・24.8%を即算出
仕入れた商品一覧 その日の仕入れ全体(11個・仕入¥42,475・想定利益¥28,845)をまとめて確認

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バリエーションの分解:Keepa

今回の判断は、ほぼKeepaのバリエーションタブだけで決まりました。 ここが見られないと、色違いのある商品は買えません。

見た項目 今回の数値
ドロップ数 4.3ドロップ/月(5色合計であることに注意)
色ごとのレビュー数 ブラック10件・71.43%/三毛猫0件
色ごとの新品アイテム数 全色2件
色ごとの中古アイテム数 全色ゼロ
Buy Box ¥6,180・TOYGER公式ショップ(★97%)

👉 Keepa 公式サイト


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