店頭の棚に積まれたONE PIECEカードゲームのスタートデッキを寄って撮影した写真。緑と黄色のパッケージにヤマトのイラストが描かれ、赤い「50%OFF」ラベルと「新品/その他/カード/OP ST28 緑黄/550円(税込)」のバーコード値札が貼られている。左隣に青いスタートデッキ(ST23 バギー)も同じく50%OFFで積まれている。

節約×副業×投資の3本柱で月+10万円を目指すhiroです。

仕入れ紹介シリーズの3本目です。過去2本は、正直いって「当たり」の話でした。

今日はその逆です。「1個あたりの粗利161円・利益率22.1%」という、地味を通り越して「これ意味あるの?」と言われそうな仕入れの話をします。

現場で私が思っていたことを、そのまま書きます。

回転怪しいけど、ゆっくり売っていくつもり。仕入れ値が安いし、まぁ売れてるから、ついで買い。

この「ついで買い」を、感覚ではなく判断として言語化してみます。

  • ① 50%OFFワゴンで「型番が確定できる新品」を9個——何を見て拾ったか
  • ② 販売SPEEDは怪しい。それでも買った3つの理由——仕入れが安い×そこそこ売れてる×ついで
  • ③ 競合22件と共存しながらゆっくり回す設計——FBA最安値追従+赤字ストッパー¥408

画面はすべてプライスターとKeepaの実物です。


見つけた場所:TSUTAYAのカード売場、50%OFFの棚

店舗のトレーディングカード売場の棚を斜め上から撮影した写真。手前の段に赤い「50%OFF」ラベルと550円(税込)の値札が付いたONE PIECEカードゲームのスタートデッキが色違いで数種類、複数個ずつ積まれている。奥の段には「20%OFF」ラベルの付いたカードスリーブの箱や、別のトレーディングカードゲームの商品が並んでいる。

TSUTAYAのカードゲーム売場です。

トレカ売場には、メーカー出荷から時間が経った型番が値引きされて残る棚があります。今回はそこに「50%OFF」の赤ラベルが並んでいました。

値札の内容
表示 新品/その他/カード
型番表記 OP ST28 緑黄 ヤマト
定価 ¥550(税込)
値引き 50%OFF → 実質¥275
JAN 4582769864841

商品は「ONE PIECEカードゲーム スタートデッキ 緑黄 ヤマト[ST-28]」。対象年齢9歳〜のトレーディングカードゲームの入門用デッキです。

写真のとおり、同じ緑黄デッキがまとまった数積まれていました。隣には青のST23(バギー)も50%OFFで並んでいます。

この「まとまった数がある」というのが、薄利多点では絶対条件です。 1個だけなら、後で書くとおり手間が利益を食い潰します。


その場でスキャン:新品22件・中古0・最安¥699

プライスターの「商品スキャン」画面の実画面。上半分にカメラ越しの店頭の棚(50%OFFラベル付きのONE PIECEデッキが積まれている)が映り、下半分に読み取り結果として「バンダイ (BANDAI) ONE PIECEカードゲーム スタートデッキ 緑黄…」、ASIN B0DXJZ3YLL、カテゴリ「ホビー」、新品(22)/中古(0)、新品¥699、目安F¥408・自¥660、5月16日から8月上旬までのKeepa価格グラフが表示されている。下部に「後で出品(Web予約)」「このまま出品」のボタン。

棚の前でバーコードをスキャンした画面です。トレカは型番の枝番が細かいので、目視の型番読みではなくバーコードで確定させるのが安全です。

出てきた数字がこちら。

項目 数値
ASIN B0DXJZ3YLL
カテゴリ ホビー
新品出品者 22件
中古出品者 0件
Amazon新品最安 ¥699
FBA目安価格 ¥408
自己発送目安価格 ¥660

仕入れ¥275に対して、Amazonの新品最安が¥699。ざっくり2.5倍です。

ただし、ここで浮かれてはいけない数字がひとつあります。新品出品者22件。

#1のダウンライトは出品者ゼロの独占状態でした。今回はその真逆で、22人が同じ土俵にいる。この違いが、値付けにも利益率にもそのまま出ます。


Keepa:6月中旬に¥480→¥780へ跳ねている

プライスターの商品詳細画面の実画面。上部にONE PIECEカードゲーム スタートデッキのサムネイル、ASIN B0DXJZ3YLL、カテゴリ「ホビー」、新品(22)/中古(0)、新品¥699・目安F¥408/自¥660、中古は取引なしの表示。中央に5月16日から8月上旬までのKeepa価格グラフがあり、5月中旬から6月上旬までは¥450〜¥500の低い水準(オレンジの帯=Amazon本体の在庫あり)、6月中旬から¥780前後へ急上昇し、7月〜8月は¥700〜¥780で推移、直近は¥699。下部に出品内容としてコンディション「新品」、出品モード「FBA出品」、個数9コが表示されている。

Keepaの3ヶ月グラフが、この商品の性格をよく表しています。

時期 価格帯 状況
5月中旬〜6月上旬 ¥450〜¥500 低い。グラフのオレンジ帯=Amazon本体が在庫を持っていた期間
6月中旬 ¥480 → ¥780へ急騰 Amazon本体が抜けた
7月〜8月上旬 ¥700〜¥780でギザギザ 第三者出品者どうしの価格競争
直近 ¥699 現在の新品最安

読み取れることは2つです。

①Amazon本体が抜けた後に価格が上がっている

これはトレカに限らずよくある形です。Amazon本体(Amazon.co.jpが販売するぶん)が在庫を持っているあいだは、価格が定価近辺かそれ以下に張り付きます。本体の在庫が切れると、第三者出品者の相場に切り替わって価格が上がる。

今回はその切り替わりが6月中旬に起きて、以降は700円前後が定着しています。

②ギザギザしている=動いている

7月以降のグラフは、¥700〜¥780のあいだで何度も上下しています。¥490付近まで一時的に落ちている谷も2回あります。

これは競合が入れ替わりながら価格を合わせ合っている証拠で、言い換えると「在庫が消化されている」ということです。誰も買わない商品なら、価格を動かす必要すらありません。

派手さはありませんが、「まぁ売れてる」の根拠はここです。


「販売SPEEDは怪しい」——それでも買った3つの理由

濃いチャコールグレーの台の上に、トランプが扇状に大きく広げられている斜め横からの寄り。手前にダイヤ・スペード・ハートのエースが並び、中央に青と赤と黄色の版画調イラストが刷られたカードが大写しになっている。奥に束のままのカードがぼけて重なる。

正直に書きます。この商品の回転が速いとは思っていません。

前々日に仕入れたREGZAのような「1点で¥31,070」の華やかさもないし、#1のダウンライトのような独占状態でもない。競合22件のなかに、10人目・20人目として並ぶだけです。

それでも9個カゴに入れました。理由は3つです。

理由①:仕入れが安い=失敗しても痛くない

9個で¥2,475。 1個あたり¥275です。

これが1個¥3,000の商品を9個(¥27,000)だったら、絶対に買っていません。回転の読みが外れたときのダメージがまるで違うからです。

仕入れ総額 読みを外したときのダメージ
¥2,475(今回) 仮に全部売れなくても、1ヶ月の飲み会1回ぶん
¥27,000 翌月の仕入れ資金が消える

薄利多点で許されるのは、「最悪ゼロでも生活が揺らがない金額」に収まっているときだけです。今回はそこに収まっていました。

理由②:そこそこ売れている証拠がある

Keepaのグラフが¥700帯でギザギザ動いていること。中古出品が0件なこと。この2つが「まったく売れない死に筋ではない」根拠です。

中古0件というのは、トレカのスターターデッキでは意味があります。開封して中身を使ってしまう商品なので、中古市場が成立しにくい。つまり新品で買うしかないので、需要は新品出品にまっすぐ向かいます。

理由③:ついで買いだから、リサーチも納品もほぼタダ

これが実は一番大きい理由です。

この日はもともと別の商品を仕入れに行った日でした。同じ日に、¥37,000のREGZAと、TOYGERの商品を1点仕入れています。

つまり、この9個にかかった追加コストは——

項目 追加でかかったもの
交通費 ¥0(どうせ回っていた)
リサーチ時間 バーコード1回(同一ASINなので9個分まとめて判断できる)
FBA納品の箱・送料 ほぼ¥0(他の商品を送る箱の隙間に入る)
検品の手間 新品未開封なので、数を数えるだけ

「ついで買い」というのは、固定費がもう払い終わっている状態で追加する、という意味です。 単独でこの9個のためだけに店に行っていたら、間違いなく赤字です。

この考え方は、前日の記事で書いた「1日の仕入れをポートフォリオで見る」という話とそのままつながります。


値付けと利益:粗利¥161・利益率22.1%

プライスターの商品詳細画面(下部)の実画面。出品内容としてコンディション「新品」、出品モード「FBA出品」、個数9コ、コンディション説明『新品・未使用品・未…』。価格についての欄に、価格728円、ポイント0%、仕入れ価格275円と入力され、その下に「手数料:292円 粗利:161円 利益率:22.1%」と表示されている。価格追従モードは「FBA最安値」、赤字ストッパーは408円。

出品設定はこうしました。

項目 設定・数値
コンディション 新品
出品モード FBA出品
個数 9個
出品価格 ¥728
仕入価格 ¥275
Amazon手数料 ▲¥292(売値の40.1%)
想定粗利 ¥161/個
利益率 22.1%
価格追従モード FBA最安値
赤字ストッパー ¥408

9個ぶんで計算すると、仕入れ¥2,475 → 販売予定¥6,552 → 想定粗利¥1,449です。

手数料が売値の40.1%という現実

まずここを直視しておきます。¥728のうち¥292、実に40.1%が手数料です。

これは低単価品の宿命です。FBAの配送代行手数料は価格ではなくサイズと重量で決まるので、売値が小さいほど手数料の比率が跳ね上がります。

売値 手数料 比率
¥728(今回) ¥292 40.1%
¥881(ダーツシャフト ¥323 36.7%
¥11,000(ダウンライト ¥2,288 20.8%

つまり低単価品は、仕入れをどれだけ安くできるかがすべてです。今回¥275で拾えたから¥161残る。これが¥400仕入れだったら粗利¥36で、やる意味がありません。

赤字ストッパー¥408の根拠

スキャン画面に出ていた「FBA目安価格 ¥408」を、そのまま赤字ストッパーに入れています。

これは「この価格まで下がったら利益がゼロになる」ラインです。仕入れ¥275+手数料を回収できるギリギリの水準。ここより下は自動で追わない設定にしておけば、価格競争に巻き込まれても赤字にはなりません。

正直な注意点:¥728はまだ「置いてあるだけ」

2つ、はっきり書いておきます。

①この9個はまだ1個も売れていません。 出品したばかりの状態です。¥161も¥1,449も、売れたらの想定値であって確定利益ではありません。

②¥728は現在の最安¥699より高い価格です。 価格追従モードを「FBA最安値」にしているので、実際にはFBA競合の最安値に合わせて下がっていきます。¥699前後まで下がれば、粗利は¥161より少なくなります。

つまり現実的な着地は「1個¥120〜¥160くらいが9個」。合計で1,100〜1,400円のあいだというのが正直な見立てです。


薄利多点が成立する条件と、崩れる条件

今回のようなついで買いは、条件を外すと一気に赤字になります。私が見ているのはこの4つです。

条件 今回 外れるとどうなるか
同一ASINでまとまった数がある ◎ 9個 1個ずつ違う商品を9種類買うと、リサーチ9回・出品9回で手間が9倍
小さくて軽い ◎ カードデッキ1箱 大きいとFBA手数料が跳ね上がり、¥161など一瞬で消える
仕入れが十分に安い ◎ 定価の50% 定価の70%だと粗利がほぼゼロ
ついでである ◎ 別商品の仕入れ日 これ単独のために店に行くと、交通費で赤字

逆に言うと、この4つが揃わない薄利多点は、ただの作業です。

「安いから」だけで小物をバラバラに10種類買うのが一番よくないパターンで、手間だけ増えて利益は数百円。副業としては続きません。


独占の#1と、競合22件の今回。どちらが正しいのか

白い机の上に、数字がびっしり並んだ収支表のプリントが広がり、その左に黒とゴールドの大きめの電卓が斜めに置かれている。プリントには手書きで丸や矢印のメモが書き込まれ、奥にシルバーの万年筆とキャップが転がっている。斜め上からの浅い被写界深度。

同じ「仕入れ紹介」でも、#1と今回はまるで違う商品です。並べてみます。

#1 DAIKOダウンライト 今回 ONE PIECEデッキ
仕入れ ¥1,000 × 3個 ¥275 × 9個
出品価格 ¥11,000 ¥728
想定粗利(1個) ¥7,712 ¥161
利益率 70.1% 22.1%
競合 0件(独占) 22件
判断の根拠 Keepa3年分+在庫切れ 50%OFF+そこそこ売れてる
かけた時間 店頭で3分+帰宅後の裏取り バーコード1回

数字だけ見れば#1の圧勝です。では今回の仕入れは間違いだったのか。

そうは思いません。理由は、#1のような商品が「狙って見つからない」からです。

出品者ゼロで需要が残っている商品に出会えるのは、月に何回もありません。「利益率70%以上しか買わない」というルールにすると、ほとんどの日は手ぶらで帰ることになります。

一方で今回のような50%OFFワゴンは、行けばだいたい何かある。1回あたりのリターンは小さいけれど、再現性があります。

高利益率×少数 薄利×多点
1件あたりの利益 大きい 小さい
出会える頻度 低い 高い
資金拘束 大きい 小さい
読みを外したとき 痛い 痛くない
必要な判断時間 長い 短い

両方をやるのが答えだと思っています。片方だけだと、利益が伸びないか、続かないかのどちらかになります。


「ゆっくり売る」という前提を最初に決めておく

明るい白から淡いグレーの背景に、アンティーク調の砂時計が1つだけ正面から立っている静物写真。上下は濃い茶色の木製の円盤、支柱は真鍮色の装飾柱、ガラス球の下半分にマゼンタピンクの砂がたまっている。

最後に、今回いちばん言語化しておきたかったことです。

薄利多点でいちばん危ないのは、「早く売りたい」と思ってしまうことです。

9個持っていて、1ヶ月に1個しか売れなかったとします。焦って値下げすると、¥728が¥650になり、¥600になり、赤字ストッパーの¥408に張り付きます。そうなると残り8個は1円も生まない在庫になります。

だから、仕入れる時点でこう決めておきます。

  • 売れる期間は半年〜1年でいい——¥2,475しか拘束していないので、急ぐ理由がない
  • 値下げは追従に任せて、自分では触らない——赤字ストッパーが下限を守ってくれる
  • 在庫が減らなくても気にしない——FBA保管料は小型・軽量なら月に数円〜数十円

この「急がない」という前提を、仕入れる前に決めておけるかどうかが、薄利多点が成立するかどうかの分かれ目です。売れ行きを見てから決めようとすると、まず焦ります。

現場での私の独り言をもう一度書くと、こうでした。

回転怪しいけど、ゆっくり売っていくつもり。仕入れ値が安いし、まぁ売れてるから、ついで買い。

この一文には、「回転が遅いことを承知している」「だから安く買った」「だから急がない」という3つの判断が全部入っています。感覚で言っているようで、条件は満たしていました。


まとめ:3行まとめ

木目のはっきりした暖色系の板テーブルを真上から見た俯瞰。右下にオレンジ色の表紙の方眼リングノートが開かれ黒い万年筆が置かれ、右上にライトグリーンのソーサーに載ったオレンジ色のマグと黒いコーヒー。左半分は木目の余白。

  • TSUTAYAの50%OFFワゴンでONE PIECEカードゲーム スタートデッキ 緑黄 ヤマト(ST-28)を1個¥550→¥275で9個。Amazonは新品22件・中古0・最安¥699で、¥728で出品。1個あたり手数料¥292・想定粗利¥161・利益率22.1%、9個で想定¥1,449。ただしまだ1個も売れておらず、FBA最安値追従なので¥699前後まで下がれば粗利はもう少し減ります。
  • 回転が速くないのは承知のうえ。それでも買ったのは①仕入れ総額が¥2,475で最悪ゼロでも痛くない②Keepaが¥700帯でギザギザ動いていて「まぁ売れてる」③別商品の仕入れのついでで、交通費もリサーチも納品コストも追加ゼロ、の3つが揃っていたから。この4条件(同一ASINでまとまった数・小さくて軽い・十分安い・ついで)を1つでも外すと、薄利多点はただの作業になります。
  • 独占で利益率70.1%だった#1のダウンライトと、競合22件で22.1%の今回。数字は比べものになりませんが、#1のような商品は狙って見つかりません。「出会える頻度が高い薄利多点」と「頻度は低いが大きい高利益率」の両方を持つのが現実解。そして薄利多点は、仕入れる前に「半年〜1年かけてゆっくり売る」と決めておくことが条件です。

今回の判断に使った2つのツール

Keepa:「まぁ売れてる」を数字で確かめる

今回の判断のうち、「そこそこ売れている」という部分はKeepaだけが教えてくれます。

店頭で見えるのは「50%OFF」という値札だけです。それが安いのかどうか、そもそも売れる商品なのかは、価格推移を見ないと何もわかりません。

見た項目 分かったこと
3ヶ月の価格推移 6月中旬にAmazon本体が抜けて¥480→¥780へ
直近のギザギザ ¥700帯で競合が価格を動かし続けている=在庫が消化されている
中古の出品状況 0件。開封して使う商品なので中古市場が成立しない

とくに「Amazon本体がいつ抜けたか」は、トレカやホビー系では毎回見る指標です。本体がいる間の安い価格を相場だと勘違いすると、仕入れの判断を丸ごと間違えます。

プライスター:バーコード1回で判断を終わらせる

今回の画面はすべてプライスターのものです。

薄利多点の仕入れでは、1件あたりにかけられる判断時間が数十秒しかありません。 ¥161の商品のために5分悩んでいたら、時給換算で完全に赤字です。

プライスターだと、店頭でバーコードを読むだけで次が一度に出ます。

その場で出るもの 今回の値
現在の出品者数と最安値 新品22件/中古0件/¥699
Keepaの価格推移グラフ 6月中旬の急騰まで一目で確認
FBA/自己発送の目安価格 F¥408/自¥660
仕入れ値を入れた瞬間の粗利・利益率 手数料¥292/粗利¥161/22.1%

とくに目安価格がその場で出るのが効きます。今回はこの¥408をそのまま赤字ストッパーに設定しました。手計算だと、この判断に数分かかります。

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