明るい倉庫の通路。左手前から奥に向かって青と銀のパレットラックが並び、木製パレットの上に大きな巻き取りリールや資材が段ごとに積まれている。床はコンクリート、天井は白い鉄骨と照明。

せどり8年・累計1,000万のhiroです。

せどりの発信って、たいてい「この1点でいくら儲かった」という話になります。私も直近2本はそう書きました。¥1,000のダウンライトとか、¥37,000のレコーダーとか。

でも、実際の仕入れは1点ずつ起きているわけではありません。

1日店を回れば、大きいのも小さいのも、利益率のいいのも悪いのも、まとめてカゴに入ります。そして月末に効いてくるのは、その1日の合計のほうです。

今日は、2026年8月10日に仕入れた11個ぶんを、まるごと分解します。

  • 想定利益の9割を、たった1点が作っていた——じゃあ残り10個は無駄だったのか
  • 1個あたり利益¥161の商品を9個仕入れた理由
  • 前々日(8/8)は利益率58.2%、この日は35.2%——この2つを比べても意味がない理由

数字はすべてプライスターの実画面からです。


その日の仕入れを「合計」で見る

プライスターの「仕入れた商品」画面の実画面。2026年08月10日の欄に仕入れ額42,475円・販売予定額81,934円・個数11個・想定利益28,845円・利益率35.2%と集計され、その下にTOYGERふわぷに(仕入3,000円/販売5,382円/1個/利益1,336円/24.8%)、バンダイONE PIECE関連(仕入2,475円/販売6,552円/9個/利益1,449円/22.1%)、東芝映像ソリューションD-M210(仕入37,000円/販売70,000円/1個/利益26,060円/37.2%)の3行が並ぶ。さらに下に2026年08月08日の集計(仕入28,900円・販売予定130,779円・14個・想定利益76,064円・58.2%)が続く。

これはプライスターの「仕入れた商品」画面。日付ごとに、その日の仕入れがまとめて集計されます。

2026年8月10日の合計:

項目 数値
仕入れ額 ¥42,475
販売予定額 ¥81,934
個数 11個
想定利益 ¥28,845
利益率 35.2%

1日で¥42,475を投じて、想定¥28,845が返ってくる計算。悪くない日です。

ただ、この「35.2%」という数字だけを見ても、実は何もわかりません。 中身を開けると、まったく性格の違う3種類が同居しているからです。

中身は3行だけ

商品 個数 仕入(合計) 販売予定(合計) 想定利益 利率
TOYGER ふわぷに(超高〜) 1個 ¥3,000 ¥5,382 ¥1,336 24.8%
バンダイ ONE PIECE 関連 9個 ¥2,475 ¥6,552 ¥1,449 22.1%
東芝映像ソリューション D-M210(REGZAタイムシフトマシン) 1個 ¥37,000 ¥70,000 ¥26,060 37.2%
合計 11個 ¥42,475 ¥81,934 ¥28,845 35.2%

見てのとおり、11個といっても実質3種類です。そして金額の重みがまったく違います。

補足: この画面は8月10日時点のスナップショットです。REGZAはこのあと出品価格を¥70,000→¥75,000に上げたため、現在の想定利益は¥31,070になっています(詳細はこちらの記事)。想定利益は出品価格を触るたびに動く数字で、確定利益ではありません。この記事では画面どおりの8/10時点の数字で話を進めます。


事実①:想定利益の9割を、1点が作っている

コンクリートの床に置かれた無地の茶色い段ボール箱を、ローアングルで寄って撮影したカット。箱の側面に「PO #/ITEM #/DESCRIPTION」と黒い文字が印字され、背景は白くぼけている。

まず、身も蓋もない事実から。

指標 REGZA 1点 全体に占める割合
仕入れ額 ¥37,000 / ¥42,475 87.1%
想定利益 ¥26,060 / ¥28,845 90.3%

その日の想定利益の9割が、11個のうちのたった1個から出ています。

REGZAを抜いて計算し直すと、こうなります。

項目 REGZA込み REGZAを除く(10個)
仕入れ額 ¥42,475 ¥5,475
販売予定額 ¥81,934 ¥11,934
想定利益 ¥28,845 ¥2,785
利益率 35.2% 23.3%

残り10個の想定利益は、合計でわずか2,785円。1日かけて店を回った結果としては、正直、寂しい数字です。

ここで多くの人が思うはずです。「じゃあREGZAだけ買えばよかったのでは?」


じゃあ残り10個は無駄だったのか

濃い茶色の板張りの床に、斧・ハンマー・巻き尺・懐中電灯・革手袋・折りたたみナイフなど種類の違う道具が等間隔に整列して並べられた俯瞰のフラットレイ。左側から自然光が入っている。

結論から言うと、無駄ではありません。理由は3つあります。

①「今日REGZAがある」保証はどこにもない

これが一番大きい。

REGZAのような1点で¥26,000乗る商品は、狙って見つかりません。 アウトレット棚にたまたま出ていた展示品で、次にいつ会えるかは誰にもわかりません。

もし「¥20,000以上の利益が出る商品しか買わない」というルールにすると、そういう日は1点も買わずに帰る日が大半になります。 交通時間もガソリン代も、丸ごと空振りです。

少額多点は、空振りの日をゼロにするための保険です。

②在庫が1点だけだと、売れるまで完全に無収入

REGZAは¥37,000を1点に集中させています。これは売れるまで¥37,000が寝るということです。

一方、¥275の商品を9個持っていれば、1個売れるたびに少しずつ現金が戻ります。金額は小さくても、キャッシュが動いている状態を作れます。

在庫の持ち方 現金が戻るタイミング
高単価1点 売れた瞬間に全額(それまでゼロ)
少額多点 1個売れるごとに少しずつ

副業でやっている場合、この差は精神的にも効きます。

③FBA納品の箱は、どうせ埋める必要がある

地味ですが実務的な話です。

FBAに納品するとき、段ボール1箱を送るのに送料がかかります。REGZA 1点だけを納品するのも、REGZA+小物10個を納品するのも、箱代・送料はほとんど変わりません。

小さくて軽い商品は、箱の隙間に入れれば納品コストが実質ゼロです。この10個は、その隙間に収まる大きさでした。


少額多点の中身:1個あたり利益¥161

オレンジ色の壁を背にした白い3段の商品棚に、赤・紫・緑・ピンクなど色とりどりの革製の財布や小物が数十点びっしりと並べられている。

ONE PIECE関連の9個を、1個あたりに割り戻します。

項目 9個合計 1個あたり
仕入 ¥2,475 ¥275
販売予定 ¥6,552 ¥728
想定利益 ¥1,449 ¥161
利率 22.1% 22.1%

1個¥275で仕入れて¥728で売り、¥161残る。

正直、1個だけならやる意味がありません。作業時間を時給換算したら赤字です。

意味が出るのは、9個まとめて拾えたときです。¥2,475が¥1,449になる。約1.6倍。しかも1回のリサーチ・1回の納品で済みます。

少額多点が「成立する条件」

白い作業台の上で、えんじ色のシャツを着た人物(顔は写っていない)が両手で茶色い段ボール箱を押さえている。手前に包装紙のロール、麻ひも、テープカッターが置かれている。

同じ¥161の商品でも、条件次第で完全に赤字になります。私が確認しているのはこの4つです。

条件 理由
同一商品がまとまった数ある 1個だけならリサーチ時間の割に合わない。最低でも5個以上が目安
小さくて軽い FBA配送代行手数料はサイズと重量で決まる。大きいと¥161など一瞬で消える
1回のリサーチで済む 同じASINなら1回調べれば全部に使える。バラバラの商品を10個調べるのとは別物
納品の箱に隙間で入る 単独で箱を仕立てる必要があるサイズなら、その時点で成立しない

逆に言うと、「安いから」だけで小物をバラバラに10種類買うのが一番よくないパターンです。リサーチ10回・検品10回・出品10回の手間がかかって、利益は¥1,500。これは働き方として持続しません。

TOYGERの1点はどっちなのか

3行目のTOYGERは、1点だけで仕入3,000円→販売予定5,382円・想定利益1,336円(24.8%)でした。

これは高単価1点でも少額多点でもない、中間の商品です。1点で¥1,336なら、リサーチ1回ぶんの手間として十分ペイします。

実際の仕入れは、この3種類がだいたい混ざります。「高単価1点だけ」「少額多点だけ」という日は、むしろ珍しいです。


高単価1点に寄せることのリスク

「REGZAだけ買えばいい」が危ないのは、機会の問題だけではありません。

リスク 内容
資金拘束が長い ¥37,000が売れるまで動かない。回転が遅ければ次の仕入れ資金が作れない
1件のトラブルが致命傷 返品・破損・アカウント指摘が1件起きると、その日の利益がまるごと消える
値下げ耐性が低い 仕入れが高いぶん、赤字ラインが高い位置にある。相場が崩れたら逃げ場が少ない
相場読みの精度に全部乗る 判断が1回しかない。読み違えたときのダメージが分散されない

前回のREGZAの記事でも書きましたが、あの1点は赤字ストッパーを¥70,000に置いています。仕入れ¥37,000に対してかなり高い位置です。それだけ「安売りしたら意味がなくなる」商品だということです。

一方、¥275の商品は最悪¥300で投げても傷は浅い。ポートフォリオとして見ると、この2つは役割がまったく違います。


8/8と8/10を「利益率」で比べても意味がない

明るい木のテーブルで、銀色のペンを持った手元が白いノートに書き込んでいる横位置のカット。奥に開いたノートパソコン、手首に黒革の腕時計。顔は写っていない。

同じ画面には、前々日(8月8日)の集計も出ています。

日付 個数 仕入れ額 販売予定額 想定利益 利益率
2026/08/08 14個 ¥28,900 ¥130,779 ¥76,064 58.2%
2026/08/10 11個 ¥42,475 ¥81,934 ¥28,845 35.2%

利益率だけ見ると、8/8(58.2%)の圧勝です。8/10(35.2%)は見劣りします。

でも、この2つを利益率で比べるのは無意味です。

中身の性格が違う

8/8はリサイクルショップ1店舗を2時間回った日で、中古の安い仕入れが中心でした。中古品は仕入れが安いので、利益率は自然に高く出ます。¥1,000のダウンライトを¥11,000で出せば70.1%です。

8/10は新品・アウトレットの家電が主役の日。仕入れ単価が高いので、利益率は下がります。

8/8 8/10
主な仕入れ先 リサイクルショップ 家電量販店アウトレット
商品の性格 中古・雑多 新品・展示品
1件あたり仕入れ単価 低い 高い
利益率 高く出る 低く出る
資金効率
1点あたりの利益額 小さい 大きい

見るべきは「率」ではなく「額」と「回転」

利益率は、仕入れが安ければ勝手に高くなる指標です。極端な話、¥0で拾えば利益率は100%に近づきます。前に書いた¥0仕入れのダーツシャフトは利益率63.3%でしたが、粗利は¥558です。

だから私は、日次では次の3つを並べて見るようにしています。

  1. 想定利益の"額"——率ではなく金額。生活費はパーセントでは払えません
  2. 投じた資金——同じ¥28,845でも、¥5,000で作ったのか¥42,475で作ったのかは別の話
  3. 売れるまでの見込み期間——回転が遅い在庫ばかり増えると、翌週の仕入れ資金が尽きます

利益率は、この3つを見たあとで参考にする数字くらいの位置づけで十分です。


会社員が真似するなら、この順番

ベージュ色の机に置かれた黒い電卓のキー部分に斜めから寄ったクローズアップ。横に銀色の鉛筆と黄色い付箋メモが並んでいる、暖色寄りの色調。

平日はフルタイムで働いていて、動けるのが週末だけ——という前提で書きます。

①まず「1日の合計」を記録する習慣をつける

1件ずつの利益は覚えていても、その日いくら使っていくら残る見込みかを即答できる人は意外と少ないです。

プライスターのような管理ツールを使っていれば、仕入れを登録するだけで日付ごとに勝手に集計されます。今回の画面もそれです。手計算だと続かないので、ここは仕組みに任せるのが正解です。

②「今日は空振り」を減らす仕込みを持つ

高単価1点を狙いに行くのは正しいのですが、それだけだと来ない日が多すぎます。

  • まとまった数がある小物は、利益が薄くてもキープ候補にする
  • ただし「5個以上・小さい・同一ASIN」の条件は外さない
  • 箱の隙間に入るかを、その場でイメージする

③週単位・月単位で率を見る

日ごとの利益率は、その日たまたま何を仕入れたかで大きくブレます。8/8の58.2%と8/10の35.2%のように。

ブレを均すには、週や月でまとめるしかありません。 日次は「額」で追い、率は月次で見る。これくらいの粒度がちょうどいいと感じています。


まとめ:3行まとめ

グレーがかった木目のデスクを真上から見た俯瞰。黒いコーヒーの入ったカップ、「To Do List」と書かれた白いメモ帳、罫線ノート、オレンジ色の鉛筆と削りかす、多肉植物の小さな鉢が並んでいる。

  • 8/10の仕入れは11個・¥42,475・想定利益¥28,845(35.2%)。ただし想定利益の90.3%はREGZA1点が作っていて、残り10個の合計は¥2,785しかない。1点ずつの記事だけ読んでいると、この構造は見えない。
  • それでも少額多点を混ぜるのは、①高単価品が見つからない日をゼロにする保険②1個ずつ売れて現金が戻る③FBA納品の箱の隙間に入って納品コストが増えない、の3つが理由。ただし「5個以上・小さい・同一ASIN・箱の隙間に入る」を外すと、手間だけ増えて赤字になる。
  • 日ごとの利益率(8/8は58.2%、8/10は35.2%)を比べても意味がない。仕入れが安ければ率は勝手に上がるから。日次は「想定利益の額」「投じた資金」「売れるまでの見込み期間」の3つで見て、率は月単位で均して見る。

1日の合計を出すのは、手計算では続かない

今回の画面はすべてプライスターのものです。

この記事の話は、要するに「1件ずつではなく日付ごとに集計して見よう」ということなのですが、これを手作業でやろうとすると、まず続きません。仕入れのたびにスプレッドシートを開いて、手数料を調べて、率を計算して——という運用は、平日に本業がある人には無理です。

プライスターだと、仕入れ時に仕入れ値を入れておくだけで次が自動で出ます。

自動で出るもの 内容
1商品ごとの手数料・粗利・利益率 出品価格を変えるたびに再計算される
日付ごとの合計 仕入れ額・販売予定額・個数・想定利益・利益率(今回の画面)
価格追従・赤字ストッパー 相場が動いても下限を割らない

とくに日付ごとの集計は、この記事で書いた「1日をポートフォリオとして見る」をそのまま可能にしてくれる機能です。今日いくら使って、いくら返ってくる見込みなのか。それが記録として残っていくと、翌週の仕入れの判断が変わります。

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