2. 山のリサイクル店という仕入れ先
この日行ったのは、山のリサイクル店です。街の大型チェーンではなく、家電・工具・生活雑貨・家具が種類ごとに整理されないまま並んでいるタイプの店です。

写真のとおり、きれいに陳列されてはいません。この「雑多さ」が、こういう店を見る理由です。
- 値付けが商品ごとに揺れる:整理された店ほど相場に沿った値付けになりますが、雑多な店は品目によって値付けの精度がばらつきます
- 新品・未使用が中古の中に紛れる:箱入り未使用品が、中古の棚に中古の値段で置かれていることがあります
- ジャンルが混ざっている:家電の隣に工具、その隣に生活雑貨。1店舗で複数ジャンルを見られます
ちなみにこの日は、写真に写っている大型の保冷バッグも売り物として確保しています(配送用に使うのではなく、これ自体を売ります)。

こういう店は、たいてい街から離れた場所にあります。行くのに時間がかかるぶん、競合も少ない。往復の時間をコストと見るか、参入障壁と見るかで、評価がひっくり返る仕入れ先だと思っています。
なお前提として、中古品を仕入れて売るには古物商許可が必要です(管轄の公安委員会に申請)。ここは趣味の売却とは線引きが違うので、始める前に必ず確認してください。
3. 中古の複合機は「インク付き」で見る
この日いちばん単価が大きかったのが、Brotherの複合機です。

- Brother 複合機(MFC-J893DCW):仕入¥20,000 → 販売予定¥32,000/想定利益¥7,511/利益率23.5%
- brother純正インク LC3117 4PK:仕入原価¥0(複合機に付属していた)→ 販売予定¥5,250
利益率だけ見れば23.5%で、この日の平均(58.2%)を大きく下げています。それでも買ったのは、利益率が低くても利益額が取れるからです。率の高い小物ばかり集めても、1日の利益額は積み上がりません。率で足を止めず、額で見る枠を1つ持っておく——これが単価の大きい中古家電を扱う理由です。
そしてもう1つが、写真のインクです。本体に純正インクが付いていました。仕入原価は本体に含まれているので、インク単体の原価は¥0。それが¥5,250の販売予定額になります。
中古の複合機・プリンターを見るとき、本体の値段だけで判断すると付属品を見落とします。純正インク・トナー・未使用の消耗品は、それ単体で相場がつきます。「本体+付属品の合計でいくらか」で見ると、同じ¥20,000の見え方が変わります。
4. 利益の柱は、未使用のダウンライト8個
金額の主役は複合機でしたが、利益の主役は照明でした。

DAIKO(大光電機)の人感センサー付ダウンライト、型番はDDL-4496ABとDDL-4497AB。箱入りの未使用品が、まとめて置かれていました。内訳はこうです。
| 型番 |
個数 |
仕入 |
販売予定 |
想定利益 |
利益率 |
| DDL-4497AB |
1個 |
¥1,000 |
¥11,000 |
¥7,712 |
70.1% |
| DDL-4496AB |
3個 |
¥3,000 |
¥30,000 |
¥20,643 |
68.8% |
| DDL-4496AB |
1個 |
¥1,000 |
¥10,000 |
¥6,881 |
68.8% |
| DDL-4497AB |
3個 |
¥3,000 |
¥33,000 |
¥23,136 |
70.1% |
| 合計 |
8個 |
¥8,000 |
¥84,000 |
¥58,372 |
約69% |
仕入¥8,000が販売予定¥84,000。この8個が、この日の想定利益¥76,297のうちおよそ76パーセントを占めています。

なぜ照明が強いのか、私の理解はこうです。
- 未使用・箱入りで、状態の判断が要らない:中古家電のいちばんのリスクは動作確認です。未使用の箱入りなら、そこが最初から消えています
- LEDは型落ちで陳腐化しにくい:機能の基本が数年で古びません。だから「古いモデルだから安い」がそのまま価格差になります
- 人感センサー付きは後付け需要が年間ある:玄関・廊下・階段など、季節に左右されない実需がある。夏だけ・冬だけの商材ではありません
- 建材系は一般の中古店で値付けが弱い:服や家電と違い、照明器具の相場を把握している店は多くありません
つまり、未使用・型落ちで困らない・実需が通年・店が相場を持っていない——この4つが重なった場所です。狙って毎回出会えるものではありませんが、どういう条件が重なると大きくなるのかは、こうして分解しておけます。
5. 1店舗2時間で、ジャンルをまたいで拾う
以前、土曜日は1店舗しか行かないという記事を書きました。この日もまさにそれで、行ったのは1店舗、時間は約2時間です。

複数店をはしごすると、移動と駐車で時間が溶けます。一方この日の14点は、照明(建材)・複合機(家電)・インク(PCサプライ)・生活雑貨と、ジャンルがばらけています。全部同じ店です。
1店舗に2時間かけると、こうなります。
- 棚を2周できる:1周目に見落としたものが2周目に見えます。特に雑多な店は、積まれた物の下に本命が隠れています
- その場で全部リサーチできる:焦らないので、1点ずつ相場と回転を確認できます。時間がないと「たぶん売れる」で判断が甘くなります
- まとめ交渉ができる:点数がまとまると相談しやすくなります
移動を減らして、1店舗の深さに時間を使う。この日の結果は、店の当たりが大きかったのは事実ですが、当たりを拾える状態を作っているのは巡回数ではなく滞在時間だと考えています。
まとめ:率で止めず、額と条件で見る

2026年8月8日、山のリサイクル店1店舗・約2時間の結果を整理します。
- 全体:14点・仕入¥28,900 → 販売予定¥131,042/想定利益¥76,297(58.2%)。※未販売の見込み
- 利益の柱:DAIKO人感センサー付ダウンライト8個。仕入¥8,000 → 販売予定¥84,000(想定利益¥58,372=全体の約76%)
- 額を取る枠:Brother複合機は利益率23.5%でも¥7,511。率が低くても額が取れるなら買う
- 見落とし注意:付属の純正インクは原価¥0で販売予定¥5,250。本体だけ見ると取りこぼす
- 回り方:1店舗2時間。棚を2周し、その場で全点リサーチする
大きくなった条件を並べると、未使用・箱入り/型落ちで困らない/実需が通年/店が相場を持っていないの4つが重なった時でした。逆にこの4つが揃わないなら、値引き率がいくら大きくても私は見送ります。

売れたら、また結果を書きます。販売予定額は約束ではないので、そこまで含めて記録に残すつもりです。
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