
「土曜日は1店舗しか行かないんですか?」
せどりの話をすると、よくこう聞き返されます。「もったいなくないですか」「効率が悪くないですか」——そう思う気持ちはよくわかります。
物販副業を8年やっているhiroです。
せどりを始めた頃の私も、週末は何件もお店をはしごして、とにかく「数を回る」ことが正義だと信じていました。でも8年続けた今は違います。土曜日は基本1店舗、決まったお店だけ。それで仕入れになるときはなるし、ならないときはさっさと帰ります。
そして、この「1店舗に絞る」スタイルが結論的に正解でした。1日利益40万円が出た日があります。そのときの商品ジャンルは、電動工具(マキタ・HiKOKI)でした。今日はその話をします。
💡 せどり・転売で副業している人は、国内で推計数十万人とも言われます。でも「馴染みの店を持つ人」は、そのごく一部です。
1. 私の土曜せどりルーティン
私が仕入れに動くのは、主に土曜日です。平日はほとんど動けないので、週末に集中しています。
ただし、「土曜だから複数店舗まわろう」とはなりません。向かう先は、だいたい1店舗だけ。決まっている場所があります。
そこは、私が約1年かけて通い続けて「馴染みの店」になった場所です。週1ペースで通い続けると、1年で約50回。最初は他のお客さんと変わらない一見さんでしたが、同じ顔が毎週来れば、当然店主も顔を覚えます。
今は——というか、少し正確に言うと——店主がLINEで私に写真を送ってくれるようになりました。「これ、いる?」と一言添えて。この関係性になってから、せどりの質がまるっきり変わりました。
「何十店もはしごして100個リサーチして3個買う」という量産型のスタイルから、「1店舗で、先に情報が来る」スタイルへの転換です。どちらが効率的か、もう答えは出ています。
2. 1日40万円利益が出た日の話
具体的な話をします。
ある土曜日、いつものように馴染みの店に行きました。その日は特別なことはなく、普通に棚を見ていました。すると店主から声がかかりました。「これ、どう?まとめて持ってきたんだけど」。
倉庫の奥から引っ張り出されてきたのは、電動工具の箱がいくつも積み重なった一山でした。メーカーはマキタとHiKOKI。どちらもプロ用工具の最大手で、中古・新品問わず市場での需要が根強いジャンルです。
1つ1つ型番をその場でリサーチしました。メルカリの売り切れ相場を確認しながら。電動工具は型番がそのまま検索ワードになるので、相場が即座にわかります。そして——明らかに割安だとわかりました。
仕入れを決めて、帰って出品。その1回の仕入れで、最終的に利益にして40万円超を出すことができました。
この日、私が回った店舗は1軒だけです。移動時間も最小限。リサーチに費やした時間は、現場でのその場確認だけ。なぜこれができたかというと、**「馴染みの店だったから」**に尽きます。一見さんには見せない在庫が、常連には出てくる。これがせどりにおける「馴染みの店」の価値です。
3. 「馴染みの店」って何?なぜ強いのか
改めて整理すると、「馴染みの店」とは何でしょうか。
単に「よく行く店」ではありません。お互いに顔と関係性がある店です。売る側(店主)が、「この人なら任せられる」「この人が欲しがりそう」と思って、情報を先に渡してくれる関係です。
なぜこれがせどりで強いかというと、「情報の非対称性」が生まれるからです。他のせどらーが知らない在庫情報を、自分だけが先に受け取れる。競争のない場所で仕入れができる。これは、いくらリサーチツールを駆使しても代替できない優位性です。
電動工具のような高単価商品は、特にこの優位性が効きます。マキタやHiKOKIの上位モデルは1点あたりの利益が数万円になることも珍しくない。そういう商品を「一山まとめて」紹介してもらえるのは、人間関係があってこそです。
反対に、馴染みのない一見さんとして店を回り続けていると、棚に並んでいる「残り物」しか見えません。良い商品は、棚に並ぶ前に動いていることが多い。これがはしご型せどりの限界だと、私は8年やって気づきました。
4. 店主が「これいる?」とLINEを送ってくれるまで
正直に言うと、この関係性を作るのには時間がかかりました。約1年、週1で通い続けた末の話です。
最初はただのお客さんです。リサーチして、仕入れて、また来る。それを繰り返すだけ。店主との会話は最初、「これいくらですか」「ちょっと考えます」くらいの短いやり取りだけでした。
変わり始めたのは、3〜4ヶ月くらい経った頃でしょうか。「また来てくれたね」という感じで少し話が増えてきました。私もこちらから、「電動工具があったら教えてもらえますか」「こういうの扱ってますか」と積極的に伝えるようにしました。
LINEを交換したのは、通い始めて半年以上経ってからだったと思います。そして1年が経つ頃には、向こうから「これいる?」と写真が届くようになっていました。
この関係性に「近道はない」と思っています。信頼はお金で買えません。時間をかけて積み重ねるしかない。でも1年かかったとしても、その後何年もその恩恵を受け続けられるなら、十分に割に合います。
5. 馴染みを作るためにやったこと
実践的なことを書きます。私がこの1年でやったことの中で、「これが効いた」と感じるものを5つ挙げます。
① 毎週同じ曜日・時間帯に行く。 不定期に来るより、「毎週土曜の午前に来る人」という印象を作ることが大事です。店主にとっても、予測可能な存在になると話しかけやすくなります。
② 小さな買い物でも何か買う。 リサーチして「今日は何もない」と帰る週も当然あります。でも私はできるだけ何かを買うようにしていました。「毎回買ってくれる人」というイメージは、関係性を作る上で大きい。
③ 具体的に「欲しいジャンル」を伝える。 「電動工具があったら声かけてください」と言っておくと、店主も意識してくれます。漠然と「いい商品があれば」では伝わりません。
④ 感謝を言葉にする。 仕入れがうまくいったとき、「おかげで売れました」と一言伝えるだけで全然違います。自分が紹介した商品が売れたと知れば、また紹介したくなるのが人情です。
⑤ 無理な値引き交渉はしない。 短期的な利益より関係性を大事にする。値段が合わなければ断ってもいい。でも「絶対まけろ」という交渉は、信頼の積み上げを一気に壊します。
まとめ
「土曜日は1店舗だけ」——これは手を抜いているわけではなく、長く続けた結果の最適解です。馴染みの店を1軒作るのに1年かかりますが、その後のリターンは、はしご型とは比べ物になりません。
店主がLINEで「これいる?」と送ってくれる関係性は、ツールや資金では買えません。時間と誠実さの積み上げだけが、たどり着かせてくれます。
まだ数店舗を毎週はしごしている人——一度「このお店に集中しよう」という視点を持つだけで、動き方が変わるかもしれません。
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