
電脳せどりで「これは行けるかも」と思った瞬間、ぐっとブレーキを踏むことってありませんか。
副業せどり8年目の私が、まさに今朝、見送りを決めた案件があります。廃番のディズニーLEGOミニフィグ。価格差だけ見れば利益が¥1,000ほど取れる、悪くない候補でした。
それでも見送ったのは、**Keepaの3ヶ月チャートを開いた瞬間に「これは売れ残るな」**と分かったからです。今日はその判断の中身を、リアルタイムで共有します。
候補発見:メルカリで安く出ていた廃番LEGOミニフィグ
きっかけはメルカリで「LEGO 71038」というキーワード検索をしていた時です。これは2023年に発売された「ディズニー100周年記念ミニフィグ」シリーズで、すでにレゴ社からは生産終了済み。コレクター需要が長く残るタイプの商品です。
その中の1キャラクター、「魔法使いの弟子のミッキー(71038-4)」が、メルカリで送料込み¥1,500〜¥2,000あたりで出品されていました。

Amazon側を確認すると、新品が¥3,800で並んでいます。
ざっくり計算してみると、
- 仕入:メルカリ¥1,800
- Amazon売価:¥3,800
- Amazonおもちゃカテゴリ手数料(3%):約¥114
- FBA手数料(小型品):約¥500
- 粗利:約¥1,386(利益率 約36%)
新品で利益¥1,000オーバー、利益率30%超え。これは強合格の数字です。「メルカリで5個まとめて買って Amazon に流したら結構な売上になるんじゃないか」と頭の中で計算が始まりました。
Keepaを開いた瞬間、ブレーキを踏んだ
ここで電脳せどりの鉄則。Keepaで価格履歴を確認するまでは仕入れない。
Keepaというのは、Amazonの過去の価格・在庫・売れ筋ランキングを時系列で見られるツールです。せどらーにとって命綱のような存在で、私も毎日のように使っています。
該当商品(71038-4 魔法使いの弟子のミッキー)のKeepa 3ヶ月チャートを開きました。
価格は¥3,800 付近で 2ヶ月ほどフラットに張り付いています。値下げ合戦も起きていないし、メーカーが値崩しに来ているわけでもなさそう。「価格は固いな、悪くない」と最初は思いました。
でも問題は 売れ筋ランキング のほうでした。
売れ筋ランキング #270,000 という現実
Amazonの売れ筋ランキングは、その商品が直近どれくらい売れているかを示す数字です。ランキングが小さいほど、よく売れているということになります。
71038-4 の現在のランキングは #274,682。おもちゃカテゴリ全体の中で27万番台です。
過去のグラフを見ると、3月16日にランキングが一度だけ急降下している瞬間があります。これがちょうど「1個売れた」タイミングです。問題はそこからです。3月16日以降、5月中旬の今日まで、ランキングはずっと右肩上がりに悪化し続けています。
つまり、2ヶ月間で売れたのはたった1個。3ヶ月のチャートで見ても、売れているのは1〜2回という極端な低回転です。
これが意味するのは、私が今からメルカリで5個仕入れて Amazon の FBA倉庫に納品した場合、5個売り切るのに1年近くかかる可能性が高いということです。
「価格差」と「回転率」のトレードオフ
電脳せどりで仕入れ判断をするとき、初心者がよく見落とすポイントがここです。
価格差(粗利)だけ見ると、ものすごく美味しく見える商品でも、回転(売れるスピード)が遅いと意味がない。
理由は3つあります。
- 在庫が倉庫を占有し続ける:FBA倉庫の長期保管手数料が発生する可能性がある
- 資金が拘束される:5個分の仕入資金が約1年戻ってこない、その間に他の利益商品に動かせない
- 市場が変動するリスク:1年の間に、再販されたり、ライバルが値下げに動いたりする可能性がある
仮に粗利¥1,386 × 5個 = ¥6,930 だとして、1年かけて回収するなら 月¥577 の利益です。同じ¥9,000の仕入資金を、回転率の高い商品(月1〜2回転)に投下できれば、1年で5〜10万円の利益も狙えます。
つまり「利益額」だけで判断すると、機会損失 という見えないコストを見落とすわけです。
値下げで早く売る、という選択肢
ここで一つ別のシナリオも頭に浮かびました。
「Amazonの相場価格 ¥3,800 ではなく、¥3,000くらいまで自分から値下げして出品したら、回転は早まるんじゃないか?」
実際、3ヶ月のチャートを見ると、ランキングが少し動いた時の価格は ¥3,000台前半が多いように見えます。¥3,000で売った場合の利益試算は、
- 仕入:¥1,800
- 売価:¥3,000
- 手数料3%+FBA¥500 = 約¥590
- 粗利:約¥610(利益率 約20%)
利益額は半分以下に下がりますが、回転は明らかに早まる可能性があります。仮に1ヶ月で1個売れるとすると、5個で5ヶ月。¥3,800での1年放置よりはマシです。
ただ、この選択肢にも難点があります。自分から値下げをすると、相乗りで来た他のセラーも追従して値下げしてくるので、価格競争に巻き込まれて結局¥2,500、¥2,000まで下がっていく可能性があります。そこまで下がると、利益は完全に消えます。
判断:今回は見送り、でも「目の付け所」は正しい
ここまでの分析をして、私が出した結論は 「今回は見送り」 でした。
理由をまとめると、
- 粗利¥1,386は魅力的だが、3ヶ月に2〜3回しか売れない回転の遅さがネック
- 値下げで回転を早めても、価格競争に巻き込まれるリスクが大きい
- 同じ資金を回転の早い商品に投下したほうが、半年の利益総額は上がる可能性が高い
ただ、これは「廃番ディズニーLEGOせどりがダメ」という結論ではありません。むしろ 「目の付け所としては正しい」 と感じています。
価格が右肩上がりで上がり続けている事実、廃番でレゴ社からの新規供給がない事実、ディズニーコレクター需要の根強さ。どれも価格差ビジネスとして筋がいい条件です。現行で流通しているシリーズの相場を知りたい方は、レゴ シティはこちら(Amazonで見る)あたりから値動きを眺めてみるのもいいと思います。
別キャラクター(71038シリーズには他にも複数のディズニーキャラクターがあります)で、
- もう少し人気が高くてランキングが浮上しているもの
- メルカリの仕入価格がもっと下がっているタイミング
が来れば、十分に挑戦の価値があります。私のKeepaのトラッキングには、今日見つけた数キャラクターを残しておきました。「待ちのリスト」に入れた、という感覚です。
まとめ:見送る勇気も、せどりのスキル

8年やってきて思うのは、「仕入れる判断」より「仕入れない判断」のほうが、長期的な利益に効くということです。
価格差だけ見て飛び込むのは、初心者がよくやる失敗パターンです。Keepa の売れ筋ランキングと組み合わせて、「価格 × 回転 × 競合」の3軸で見るクセをつけると、無駄な仕入れがぐっと減ります。
今日の魔法使いの弟子ミッキーは見送りましたが、目の付け所自体は正しいので、廃番LEGOシリーズは引き続き監視リストに入れておきます。「いつか旨味の窓が開く商品」を、地味に増やしていくのが結局一番の近道だと感じています。