無垢材の大きな作業台の上に開いた茶色の段ボール箱があり、左右から2人が箱に商品を詰めている。手前に銀色のノートパソコン、青いカッターとペン、右奥に気泡緩衝材と白いロール、背景に空の段ボールの山と観葉植物。

フリマとAmazonで8年売り続けているhiroです。

昨日、Amazonで売れた¥2,500の安全靴を自己発送で送るまでの全工程を記事にしました。その続編として今日は、送料を確定させる仕組みそのものを解説します。

……が、書く前に公式情報を当たり直したところ、私自身がずっと名前を取り違えていたことが分かりました。まずそこから訂正します。

自己発送で使うのは「パートナーキャリア」ではありません。「マーケットプレイス配送サービス」です。

「パートナーキャリア」はFBA倉庫へ納品するときの名前で、別のサービスです。私はどちらも同じものだと思っていました。同じ勘違いをしている方は多いと思うので、この記事は名前の整理から始めます。

  • ① 2つのサービスの違い——どっちを使うのかをはっきりさせる
  • ② 料金の決まり方——全国一律ではありません
  • ③ 送り状用紙の正解——公式指定は「395」。私が使った396は実はFBA側の品番
  • ④ 集荷の現実——「玄関に置くだけ」は公式には存在しません

昨日の記事で書いた内容にも訂正が入ります。そこも隠さず書きます。


まず名前の整理:似て非なる2つのサービス

Amazonは、この2つを別サービスとして運用しています。

マーケットプレイス配送サービス FBAパートナーキャリア
何のため 自己発送(MFN)で購入者へ直送 FBA倉庫へ納品
今回使うのは こっち
送り状の品番 323(レーザー/A5)・395(インクジェット/A5) 322(レーザー/A4)・396(インクジェット/A4)

つまり、Amazonで売れた商品を自分で梱包して購入者に送る——という今回の作業は、マーケットプレイス配送サービスです。

ネット上の解説(そして昨日の私の記事)では、これをまとめて「パートナーキャリア」と呼んでいることが多いのですが、公式には別物です。用紙の品番まで違うので、実務でも影響します。

使えるのはヤマト運輸だけ

配送業者は選べません。マーケットプレイス配送サービスで利用できるのはヤマト運輸のみです。日本郵便は選択肢に出ません。

事前契約は要らない

ここは始めやすいポイントです。

  • ヤマトとの事前契約:不要
  • 料金交渉:不要
  • クロネコメンバーズ登録:不要

発送元と届け先が日本国内であれば、そのまま使えます。送料は出品用アカウントに請求され、セラーセントラルのペイメントページで確認できます。ヤマトから別途請求が来るわけではありません。

追跡番号は、配送ラベルを購入した時点で該当の注文に自動反映されます。手入力は不要です。


料金:サイズと重量を入れると、その場で確定する

Amazonセラーアプリの「荷物の寸法を変更する」画面。長さ30cm・幅22cm・高さ15cmと入力され、赤くマークされている。

自己発送でいちばん不安なのは「送料がいくらかかるか分からない」という点だと思います。粗利¥2,000の商品に¥1,500かかったら、やる意味がなくなります。

このサービスは、梱包後のサイズと重量を入力すると送料がその場で出ます。 金額を見てから決められるので、この不安が消えます。

昨日の安全靴では、こう入力しました。

項目 入力値
長さ 30cm
22cm
高さ 15cm
重量 1kg

Amazonセラーアプリの配送サービス選択画面。梱包サイズCustom 30cm×22cm×15cm・重量1kgと表示され、宅急便¥603、クール宅急便-冷蔵¥903、クール宅急便-冷凍¥903の3つの選択肢が翌日お届けで並んでいる。

出てきた選択肢がこちらです。

サービス 表示された送料 お届け予定
宅急便 ¥603 翌日
クール宅急便 -冷蔵 ¥903 翌日
クール宅急便 -冷凍 ¥903 翌日

冷蔵と冷凍が同額なのは表示ミスではありません。公式の料金表が「クール宅急便(冷蔵・冷凍)」で単一の列になっているためです。

料金は全国一律ではない

ここは誤解されやすいところです。

サイズ × 発送元の地域 × お届け先の地域の組み合わせで決まります。Amazonが公開している料金表も、12地域のマトリクスになっています。「60サイズなら全国いくら」という一律料金ではありません(例外はネコポスで、沖縄を除き一律です)。

なので、他人のブログに載っている金額は、そのままあなたの送料にはなりません。 自分の画面で確定させてください。

私の¥603について、正直に書いておきます

この¥603という金額を一般化して「60サイズは¥603から」と書こうとしたのですが、公式の料金表と突き合わせたら合いませんでした。

2つ、はっきりさせておきます。

①この荷物は「60サイズ」ではありません

30 + 22 + 15 = 67cm。ヤマトのサイズ区分では60cm超80cm以内なので、80サイズです。「60サイズ」と思い込んでいたのは私の間違いでした。

②¥603は税抜表示の可能性が高い

公式の料金表(税込)に¥603も¥903も存在しません。ところが1.1で割り戻すと、¥663(宅急便80サイズ)と¥993(クール80cm)にきれいに一致します。差額の¥300も、税込の¥330と整合します。

つまり実際の請求は¥663前後かもしれません。 これはセラーセントラルのペイメント画面で実額を確認しないと確定できないので、現時点では断定を避けます。 昨日の記事で「手残り¥1,556」と書きましたが、税込なら¥1,496前後になります。

教訓としては、アプリの表示額をそのまま経費に計上せず、ペイメントの実額と突き合わせることです。私も今日これをやります。

2026年10月21日に料金改定があります

140サイズ以上が中心の改定で、60〜120サイズとネコポスは据え置きとアナウンスされています。大型商品を扱っている方は確認しておいてください。


始める前に用意するもの

白いタイル壁の明るい室内で、クリーム色のアナログ置き型スケールのステンレス皿に白い陶器のボウルを載せている手元。左に木製ラックに立てた白い平皿。

アプリ内で完結しない部分が3つあります。ここを知らずに始めると、印刷の段階で止まります。

①ヤマトの送り状用紙(普通紙は不可)

コピー用紙では印刷できません。 ヤマトも「普通紙(コピー用紙)で印刷された送り状は利用できません」と明記しています。

そして、ここが私の2つめの訂正です。

透明な袋に入ったヤマト運輸の送り状用紙。A4サイズの白い用紙にピンク色の枠と説明が印刷され、束のまま袋詰めされている。

マーケットプレイス配送サービスの公式指定は「323」(レーザー用・A5)と「395」(インクジェット用・A5)です。

送り状用紙の端のアップ。ピンク色の文字で「マルチ送り状/設定A4・普通紙/印字上側」「品番 396」と印刷されている。

私が使っている396はA4・2件刷りで、本来はFBA納品側の品番でした。手元にあったのが396で、そのまま印刷したら問題なく通ったのですが、公式の指定品ではありません。 これから用意する方は、インクジェットなら395を頼むのが正解です。

用紙は無料でもらえる

品番によらず、送り状用紙は無料です。ヤマトも「専用送り状用紙は無料です」と明記しています。入手方法は4つ。

入手方法 補足
ヤマトの営業所窓口 品番を伝えれば束でもらえる。私はこれ
ヤマトビジネスメンバーズの資材注文 Webから請求
メールで請求 自己発送(MFN)用と FBA用で宛先が分かれています
担当ドライバー・サービスセンターに連絡 集荷のついでに頼める

②インクジェットプリンター

396の用紙そのものに、条件が印刷されています(395も同じくインクジェット用です)。

送り状用紙に印刷された説明書き。「宅急便 送り状 マルチタイプ IJ-A4 カラーインクジェットプリンタ専用」の見出しの下に、使用方法と推奨設定「普通紙モード/用紙サイズ A4(切り離し時:A5)」、その他の案内が並んでいる。

項目 用紙の記載
正式名称 宅急便 送り状 マルチタイプ IJ-A4
対応プリンター カラーインクジェットプリンタ専用
必要なインク 4色以上(黒・赤・青・黄)
使えないもの レーザープリンタ・コピー機
推奨設定 普通紙モード/用紙サイズ A4(切り離し時:A5)

取り違えやすいので、はっきり書いておきます。

「A4・普通紙モード」はプリンター側の設定の話であって、コピー用紙に印刷していいという意味ではありません。

紙はヤマトの専用用紙、設定は普通紙モード。レーザープリンターしか持っていない場合は、インクジェット用(395)ではなくレーザー用(323)を頼んでください。

③メジャーとはかり

料金はサイズと重量で決まるので、目測はそのまま事故になります。

重要なのは、3辺合計のサイズ区分と、実重量の「大きい方」が適用されるという点です。80cm以内に収まっていても、5kgを超えていれば100サイズ扱いになります。「小さくまとめたのに高い」はここで起きます。

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流れ:送料確定 → 印刷 → 貼る → 集荷

白い家庭用インクジェット複合機のクローズアップ。上段の排紙トレイに印刷済みの紙が数枚重なり、下段の排紙口から印刷中の紙が出てきている。左に木製デスクの脚、背景はベージュの壁。

ステップ1:梱包を先に終わらせる

順番を間違えないでください。サイズと重量は「梱包した後」の値です。商品だけを測って入力すると、実際より小さい申告になります。

ステップ2:サイズ・重量を入力して送料を確定

セラーアプリの配送設定で入力すると、前述の料金一覧が出ます。金額を見て、納得できれば選択します。

ステップ3:送り状用紙に印刷する

インクジェットプリンターの前に、印刷が終わった送り状用紙が置かれている写真。

用紙をプリンターにセットして印刷し、指定の線で切り離します。

ステップ4:シールを剥がして貼る

印刷した送り状のラベル部分を剥がして、梱包した荷物に貼っているところ。

宛名ラベル部分はそのまま糊付きシールになっています(用紙の隅に「P.Pラベル付」と記載)。

剥がして貼るだけ。のりもテープも要りません。 手書きも伝票への転記もなし。ここが「作業10分」を成立させている一番大きな部分です。

送り状ラベルを貼り終えた発送用の梱包。伝票部分はぼかし処理済み。

ステップ5:集荷を申し込む

ヤマト運輸の集荷申し込み画面。集荷希望の日時や住所の入力欄が表示されている。

ヤマトの集荷はWebから申し込めます(クロネコヤマトの集荷サービス)。会員登録は不要で、ゲストでも申し込めます。

項目 内容
集荷料 無料(追加料金なし)
当日集荷 17時までの依頼で当日(時間帯枠ごとに締切あり・地域により当日不可の場合も)
持ち込み 営業所への持ち込みか集荷のみ。コンビニ・取扱店・宅配ロッカーからは発送できません

ここは通常の宅急便と違うところです。マーケットプレイス配送サービスの荷物は、コンビニや取扱店、宅配ロッカーからは出せません。 出せるのはヤマトの営業所へ持ち込むか、集荷を頼むかの2択です。「帰りにコンビニで出そう」が通用しないので、集荷の時間を先に押さえておくほうが確実です。


訂正:「玄関に置いておくだけ」は公式には存在しません

ベージュの塗り壁に囲まれた屋外の玄関先。濃い緑のドアの前の石畳に、茶色の段ボール箱2箱と黄色いクッション封筒4枚が置かれている。右手に細い植栽。

ここが、昨日の記事でいちばん大きな訂正です。

私は昨日「荷物は玄関に置いておくだけで、ヤマトが勝手に持っていきました」と書きました。実際にそうなったのは事実です。ただ、公式情報を確認したところ、ヤマトは非対面集荷を明確に否定していました。

ご不在時や、非対面での集荷はできません。集荷は、ご在宅時にセールスドライバーへお荷物をお渡しください。

「置き集荷」というサービスはヤマトに存在しません。 よく聞く「置き配」は、受け取る側の仕組みであって、発送には使えません。

つまり、私のケースは担当ドライバーの個別の判断で受け取ってもらえただけで、誰にでも通用する方法ではありません。真似して玄関に置いたまま外出すると、荷物が回収されず出荷が遅れるおそれがあります。ここは訂正しておきます。

では非対面で出す方法はあるのか

ヤマト全体には宅配ロッカーからの発送サービスがありますが、マーケットプレイス配送サービスの荷物は宅配ロッカーからは発送できません。 Amazon側のヘルプに、発送方法は営業所持ち込みか集荷のみと明記されています。

つまり、このサービスに関しては非対面で出す公式な手段がありません。 「家から一歩も出ない」を確実にやりたいなら、在宅している時間帯に集荷を指定する——これが唯一の方法です。


コストの内訳:かかるのは送料だけ

継続コストはほとんど発生しません。

項目 費用
送り状用紙 ¥0(ヤマトで無料入手)
送り状の印刷 自宅プリンターのインク代のみ
宛名ラベルの貼付 ¥0(シール式・のり不要)
集荷 無料(追加料金なし)
梱包材 届いた箱・袋の再利用でゼロにできる
実際に出ていくのは 送料

梱包材をゼロに近づけるやり方はメルカリの梱包と発送、コストを削る私のやり方にまとめています。


つまずきポイントとFAQ

夕方の住宅街の路上で、白い配送バンの前に立つ配送ドライバーの男性が、送り状ラベルの貼られた大きな段ボール箱を両手で抱えている。

Q. サイズはどう数えますか?

3辺(長さ+幅+高さ)の合計です。ただし前述のとおり、サイズ区分と実重量の大きい方が適用されます。67cmなら80サイズ、80cm以内でも5kg超なら100サイズです。

Q. サイズや重量を小さく申告したらどうなりますか?

Amazonのヘルプに、はっきり書かれています。

指定された箱の寸法と重量が実際の配送物と一致しない場合、追加料金が発生し、マーケットプレイス配送サービスへのアクセスが制限される場合があります

つまり差額が後から請求されるうえ、繰り返せばサービス自体を使えなくなる可能性があります。 利用規約にも、Amazonが後から料金を修正する権利とサービスを制限する権利が明記されています。

なお、これがアカウント健全性の指標に影響するかどうかは公式に記載がなく、未確認です。いずれにせよ、正確に測るのが前提です。

Q. 出荷通知はいつ送られますか?

ヤマト運輸が荷物を受け取った時点を起点に自動送信されます。ラベルを購入した時点ではありません。

Q. 何でも送れますか?

宅急便は60〜200サイズまで対応し、上限は3辺合計200cm・30kg・1辺170cmです。クール宅急便は60〜120サイズまで、宅急便コンパクトは専用BOXが必須(BOX代は別途負担)です。現金や有価証券、パスポート等、再生不可の原稿・フィルム、ペット、毒劇物、遺骨・仏壇、銃砲刀剣、花火・灯油・ガスボンベ、信書、1梱包30万円を超えるものは送れません。クール宅急便は60〜120cmまでです。

Q. ラベルを買った後に再印刷やキャンセルはできますか?

  • 同じラベルの再印刷は回数無制限です。注文管理から何度でもPDFを出せます
  • 内容を変えたい場合は、いったん配送料の返金を申請してから、新しいラベルを買い直す流れになります
  • 返金は配送会社が承認した場合のみ実行され、処理に6〜8週間かかります
  • キャンセルはヤマトが荷受けする前なら可能とされています(出典はAmazon公式の告知投稿)

「◯時間以内ならキャンセル可」といった具体的な時間制限は、公式には見当たりませんでした。

Q. 代引きや日時指定はできますか?

どちらも非対応です。代金引換とお届け日時指定便は、このサービスでは利用できません。

Q. 補償はいくらまでですか?

宅急便は30万円、宅急便コンパクトは3万円、ネコポスは3千円が上限です(いずれも商品価格が上限)。


FBA・持ち込みと、どう使い分けるか

このサービスが向くのは、「たまに自己発送する」ときです。 全部これにすべき、という話ではありません。

発送方法 向いている場面 手間
マーケットプレイス配送サービス+集荷 出荷が少ない/大きい・重い/FBA手数料が利益を食う商品 梱包+印刷+集荷申込
ヤマト営業所へ持ち込み 外出のついでに出せるとき(コンビニは不可 移動が必要
FBA 数が多い/回転が速い/小さくて軽い 納品だけ済ませれば以降ゼロ

とくに低単価品はFBA手数料の比率が跳ね上がります。 ¥728の商品で手数料が売値の40.1%という例を以前書きました。逆に¥5,200のインクは自己発送で手数料11.4%に収まっています。

単価が高くて出荷頻度が低いものほど、自己発送との相性が良いというのが今の実感です。


まとめ:3行まとめ

  • 自己発送で使うのは「パートナーキャリア」ではなく「マーケットプレイス配送サービス」。 パートナーキャリアはFBA納品側の名前で、送り状の品番まで違う(自己発送=323/395、FBA=322/396)。私も取り違えていたので訂正します。
  • 料金は全国一律ではなく、サイズ×発地×着地で決まる。 他人のブログの金額は自分の送料にならない。3辺合計と実重量の大きい方でサイズ区分が決まる点も要注意。アプリの表示額と、ペイメントに載る実額は突き合わせること。
  • 「玄関に置くだけ」はヤマト公式が明確に否定している。 非対面集荷というサービスは存在せず、在宅してドライバーに手渡すのが原則。確実に家から出ずに済ませたいなら、在宅している時間帯に集荷を指定するのがいちばん堅い。

送料を引いた「手残り」まで見るなら

このサービスで確定するのは送料です。利益ではありません。

自己発送の場合、プライスターなどのツールに出る粗利は「販売価格 − Amazon手数料 − 仕入れ値」までで、配送料と梱包資材費は引かれていません。

昨日の安全靴も、画面上の粗利は¥2,159でしたが、そこから送料が出ていきます。

段階 金額
画面上の粗利 ¥2,159
▲ 配送料(自己発送) ¥603〜¥663(税抜/税込の確認中)
= 実際の手残り ¥1,500前後

この一手間を毎回やるかどうかで、月末の数字の見え方が変わります。 ツール上の粗利を鵜呑みにすると、自己発送の比率が上がるほど実態から離れていきます。

プライスターは仕入れ値を入れるだけで手数料込みの粗利と利益率が自動で出るので、あとは自己発送の送料だけ自分で引けばいいという状態にできます。30日間の無料お試しがあるので、まず1商品を登録して数字の出方を確かめるのが早いです。


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