新NISAでオルカン一本化を選んだ理由

「オルカン一本でいいの? S&P500の方が成績いいんじゃない?」

こんな話をネットで何度も目にしました。積立を始めてからも、インド株ファンドが急騰したニュースを見て揺れたこともありましたし、楽天VTIから移行するときも「本当にオルカンでいいのか」と悩みました。

それでも私は、約2年間オルカン一本で積立を続けてきました。実運用の含み益はいまのところプラスで推移しています。

この記事では、「なぜ浮気しなかったのか」という判断軸を正直に書きます。投資の正解を教える記事ではなく、私が自分の頭で考えて「これでいい」と判断した理由を共有するものです。


オルカンに浮気の誘惑は何度もあった

S&P500やインド株への誘惑を感じた男性がスマホを見ている

積立を始めると、あちこちから「別のものの方がいい」という情報が飛び込んできます。

S&P500との比較論争

「過去20年の成績ではS&P500がオルカンを上回っている」という話は、投資初心者向けのまとめ記事にもよく出てきます。S&P500はアメリカの大型株500社に絞ったインデックスで、過去の実績ベースで見ると確かに力強いパフォーマンスを出してきました。

これを見て「じゃあS&P500にすればよかったか」と思ったことは正直あります。

しかし少し立ち止まって考えると、「過去の成績が良かった」というのはあくまで過去の話です。これから先20年、30年でどちらが上になるかは誰にも分かりません。アメリカ一強が続くかどうかも、世界情勢次第で変わりえます。

インド株ブームの波

ある時期、インド株ファンドの話題がSNSや経済ニュースで急速に増えました。「インドの人口は今後10年で中国を超える」「経済成長率が高い」という文脈で、インド特化のファンドが注目を集めました。

実際に私も一瞬「少し乗り換えようか」と思いました。しかし、一つの国・地域に集中するリスクは、オルカンより当然高くなります。成長が予想通りにならなかった場合のダウンサイドを考えると、二の足を踏みました。

テーマ型ファンドへの誘惑

「AI関連株ファンド」「半導体専門ファンド」など、テーマ型の商品もよく目に入ります。旬のテーマなのでパフォーマンスが一時的に目立つこともありますが、テーマが終わったときのリスクも大きい。

こうした「もっと良さそうに見えるもの」に何度か気持ちが揺れながらも、毎回「やっぱりオルカンでいい」という結論に戻ってきました。その理由が次の2つです。


それでもオルカン一本にした決め手 ― 手数料の安さ

信託報酬のコスト比較グラフ、長期保有での差が拡大

投資信託を選ぶときに最初に確認すべきことの一つが「信託報酬(手数料)」です。

信託報酬とは何か

信託報酬とは、ファンドを保有している間、毎年かかる管理費用のことです。残高に対して年率○%という形で自動的に引かれるため、自分で払っている実感がないまま積み上がっていきます。

主要な商品の信託報酬は以下のような水準です(概算・変動あり)。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン):年率 約0.05775%
  • S&P500系インデックス(主要商品):年率 約0.09770%前後
  • テーマ型アクティブファンド:年率 1%前後のものも多い

数字で見ると「0.05%と0.1%の違いなんて大したことない」と思えます。しかし積立金額が大きくなればなるほど、この差は年間の絶対額として積み上がります。

長期保有だと差が拡大する

たとえば積立残高が500万円になった場合、手数料0.05%と0.5%では年間で約2万2,500円の差が出ます。残高が1,000万円になれば年間4万5,000円の差です。

20年間保有するなら、この差の累計は無視できない金額になります。しかもこのコストは運用成績に関係なく確実に引かれ続けます。

「どうせ長期保有するなら、確実にかかるコストはできるだけ低い方がいい」。この発想がオルカン一本を選んだ最初の決め手でした。


もう一つの決め手 ― 分かりやすさ

シンプルな積立設定画面、考えなくていい安心感のイラスト

コスト以上に大事にしたのが「シンプルさ」です。

「全世界に分散」というコンセプト

オールカントリー(全世界株式インデックスファンド)は、名前の通り世界中の株式に分散投資する商品です。先進国も新興国も、アメリカも日本もヨーロッパも含まれています。

「どの国が今後伸びるか」を予測して銘柄を選ぶ必要がありません。世界全体の経済成長に乗り続ける、というシンプルな考え方です。

考えなくていいから続けられる

積立は「毎月この日に、この金額を、このファンドに」と一度設定したら、あとは何もしなくていいのが理想です。

S&P500を選んだとして、「アメリカの割合が高すぎる気がする。何か別のものを足すべきか?」という迷いが生まれる人もいると思います。私はこの「複数の商品を組み合わせて管理する」作業が向いていないと自覚していました。

オルカン一本なら「これだけを毎月積み立てる」で完結します。リバランスも不要で、迷う場面がありません。

考えてしまうと手を出してしまう

これは性格の問題でもあります。選択肢が多いと、都度「今はどれがいいか」と考えてしまい、タイミングを計った売買の誘惑が生まれます。

積立投資の最大の敵は「余計な操作をしてしまうこと」だと実感しています。シンプルさは、余計な手出しを防ぐガードにもなります。


楽天証券で積立する地味なメリット

楽天ポイントが貯まり投資信託を購入できる画面イメージ

証券口座の選択はどこでもいい、という意見もありますが、楽天証券には私にとって地味に効くメリットがあります。

楽天ポイントで投資信託が買える

楽天証券では、楽天ポイントを使って投資信託を購入することができます。

私の場合、楽天市場での買い物や楽天カードの利用で貯まったポイントを、毎月の積立に充当しています。現金を使わずにオルカンを購入できるわけです。

ポイントでの購入分も運用益の対象になります。「本来は失っていたはずのポイント」が資産として積み上がっていく感覚は、続けていると効いてきます。

楽天経済圏のループが成立する

楽天カードでの積立設定にすることで、楽天カードのポイントも貯まります。そのポイントをまた投資信託の購入に充てる。楽天市場でのお買い物マラソンでもポイントが積み上がり、それも証券に流す。

せどりの仕入れで楽天市場を使っている私にとって、この経済圏のループは特に相性がいい形で機能しています。楽天サービス全体を使えば使うほど、証券口座も恩恵を受ける仕組みです。

SPUとしての証券口座の役割

楽天証券の口座を持ち、月1回以上の取引があると、SPU(スーパーポイントアッププログラム)の倍率が上がります。これによって楽天市場での買い物でもポイント還元率が高まります。

元々はせどり目的でSPUを上げるために証券口座を開いたという経緯があります。本格的な積立を始める前から口座があったことが、「いざ積み立てようとなったときにすぐ動けた」理由の一つでもあります。


2年間の実運用で見えてきたこと

積立を続けて約2年が経ちました。楽天VTIからオルカンへの移行を経て、今は毎月同じ金額をコツコツ積み続けています。

含み益は割合で見る

具体的な評価額の数字は出しませんが、現時点での含み益は2年間で約25〜30%の範囲に入っています。月に10万円というまとまった金額を積み立て続けられたことが、この数字に結びついています。

含み益の「絶対額」よりも「割合」の方が、今後の参考になると思っています。相場の状況によって評価額は上下しますが、積立を止めなければその分だけ基準となる投資元本が増えていきます。

相場が下がっても積立を止めない

2年の間には、相場が大きく下がる局面もありました。評価額がマイナスになる時期があるというのは、積立を始める前から頭では理解していましたが、実際に数字でマイナスを見ると揺れます。

それでも積立を続けることができたのは、「月10万円を止めない」というルールを最初から決めていたからです。ルールがあると、相場の動きを見て毎回判断する必要がなくなります。

長く続けるための設定が大事

積立の設定は「考えなくていい」ようにするほど、長続きします。金額を毎月見直さない。相場の上下で銘柄を変えない。ニュースに反応して売買しない。

この「何もしない」を実現するための選択として、オルカン一本という構成は私にはフィットしていました。


家計を「守る」ために固定費を削り、「攻める」ためにせどりで収益を積み上げ、「増やす」ためにオルカンで資産を育てる。この3つがつながって初めて、お金の流れが機能し始めると実感しています。

積立額の大小よりも、止めないことの方が長期では効いてきます。今月も同じ設定のままで、淡々と続けます。


🔗 せどりの売上管理に「プライスター」

Amazon出品・在庫管理・利益計算を自動化するツール。買い物先生も日々のせどりで使っています。30日間無料お試しあり

▶ プライスター公式サイト(紹介リンク)

関連記事