明るい木目のデスクを真上から。開いた罫線ノート、白いキーボード、カフェラテの入ったマグカップが並んでいる。

「82本が死んでいます」

自分のブログに貼ったAmazonの商品リンクを、機械で1本ずつ検査した結果です。物販8年目のhiroです。

全部で116本。そのうち82本、つまり7割が「もう買えない商品」だと出ました。

でも、本当に買えなかったのは1本だけでした。

残りの81本は生きていました。検査プログラムのほうがまちがっていたんです。

検査の結果 本当のところ
買えない商品 82本 1本

もしこの結果を信じて「82本を別の商品に差し替える」作業をしていたら、ちゃんと動いていた81本のリンクを、自分の手でつぶしていました。

この記事では、次の順番で書きます。

  1. なぜ「82本」がまちがいだと気づけたのか
  2. 検査プログラムは何をまちがえていたのか
  3. どう直したら、正しい数(1本)が出たのか
  4. せどりでも同じことが起きる、という話

💡 道具が出した数字がおかしいときは、データより先に、道具のほうを疑う。

なお検査したのは2026年9月6日です。Amazonの画面のつくりは変わるので、同じやり方が今後も通用するとはかぎりません。ご自身の環境で確かめてください。

⓪今朝の記事とは、別のことを調べています

まぎらわしいので先に整理します。今日は2本記事を出していて、測っているものが違います。

何を調べたか 結果
今朝の記事 リンクが商品ページに着くか、検索結果に着くか 55%の記事が検索結果止まりだった
この記事 リンク先の商品がまだ買えるか 買えないのは1本だけだった

今朝の「半分以上が商品ページに着かない」は、そのまま正しい話です。検索結果のページに飛ぶ貼り方をしていた、という意味で、リンクが切れていたわけではありません。

この記事の「82本」は、そのあと別にやった生存チェックで出た数字です。今朝の55%とは無関係なので、混ぜないでください。


①「82本は多すぎる」と思った理由

82本という結果を見て、作業に入る前に一覧を眺めました。そこに見覚えのある商品が並んでいました。

  • 売れ筋ランキング1位の梱包材
  • 同じくランキング上位のコピー用紙
  • 4日前に自分がAmazonで売ったばかりのカード

最後のがおかしい。4日前に売れた商品が「取り扱い終了」になっているわけがありません。 売れたということは、買える状態だったということです。

ここで手が止まりました。「82本が壊れている」より「82という数字のほうが壊れている」と考えるほうが自然だったからです。

せどりでも同じ場面があります。リサーチツールが「利益1万円」と出したとき、その1万円が出来すぎているなら、まず計算の前提を疑う。 手数料が抜けている、コンディション違いの相場を拾っている、別のバリエーションを見ている。原因はだいたいそのへんです。

数字が都合よすぎるときも、悪すぎるときも、一度立ち止まる。 ここを飛ばすと、間違った数字のまま作業だけが進みます。


②検査プログラムのまちがい——どの商品ページにも書いてある言葉を拾っていた

暗い画面に色付きで表示されたHTMLのソースコード。link要素やdivタグが並んでいる。

判定のしくみは単純でした。商品ページを取ってきて、「現在お取り扱いできません」という文字が入っていたら死亡とみなす。 素直な発想だと思います。

そこで、誤判定された商品——ランキング上位で、確実に買える商品——のページを開いて、その文字がどこに出ているかを探しました。

見つかった場所は、商品の在庫欄ではありませんでした。ページの裏側に埋め込まれた、画面表示用の文言リストの中でした。

「選択された色では現在お取り扱いできません」

色やサイズを選ぶ商品ページには、「その組み合わせが選べないときに出す用の文章」があらかじめ全部書き込まれています。実際に表示されているかどうかとは無関係に、常にそこにあります。

つまり私の検査は、「取り扱い終了の商品」ではなく「色やサイズを選べる商品」を拾っていたわけです。71%という数字にも説明がつきます。バリエーションのある商品は、それくらい普通にあります。

文字列があること=その状態であること、ではありませんでした。


③直し方——「文章」ではなく「買うボタン」で見る

濃い木目の机に開かれた、何も書かれていない白紙のノートと1本の鉛筆。

考え直しました。「買える」とはどういう状態か。

答えは単純で、カートに入れるボタンが出ていることです。文章ではなく、機能で見る。

判定を作り替えました。

見るもの 判定
カートに入れるボタンがある 買える
ボタンは無いが、他の出品者がいる 出品者から買える
どちらも無い ほんとうに買えない

同じ116本にかけ直した結果がこれです。

判定 本数
買える 99本
出品者から買える 12本
どちらも無い 5本

82本が5本になりました。

さらにその5本を1つずつ手で開いて確認したところ、4本は誤検出でした。電子書籍はカートボタンではなく「今すぐ買う」で売られていたり、ページの作りが違うだけだったり。値段はちゃんと表示されていました。

最終的に、ほんとうに買えなかったのは1本だけでした。

  • 116本中1本(0.9%)
  • 商品はインターホン1点。Amazonでの取り扱いが終わっていて、他の出品者もゼロ

最初の判定は、この1本を見つけるために81本の誤報を出していたことになります。


④本当に死んでいた1本をどう直したか

見つかった1本は、3つの記事で使われていました。そのうち1本は、その商品そのものを扱った実売記事です。

ここで少し迷いました。記事の主役の商品リンクを、別の商品に差し替えていいのか。

やめました。その記事は「この商品を店で見つけて、いくらで売った」という記録です。商品を差し替えると、記事が書いていることと合わなくなります。

代わりにこうしました。

  • 本文中の言及はそのまま残す(当時の記録として正しい)
  • 「今の相場を見るなら」というリンクだけ、取り扱いが終わったことを書き足して、今買える同用途の商品へ案内する

残り2記事は、その商品が主役ではなく「参考商品」として置かれていただけだったので、現行の売れ筋に差し替えました。

ついでに、その2記事のうち1本は商品が3つ並んでいて説明が1つも付いていなかったので、3つとも一言ずつ足しました。昨日の記事で「説明のない商品が338件ある」と書いた、その338件のうちの3件です。


⑤同じまちがいは、せどりの仕入れでも起きる

白いレースのカーテンごしに光が入る木枠の窓。右手前に観葉植物のつるが伸びている。

これはブログの話として書きましたが、仕入れの現場で起きることと構造は同じです。

私が過去に踏んだものだと、こういう形でした。

起きたこと 実際の原因
相場が急に高く見えた 別のバリエーション(セット品)の値段を見ていた
利益が出るはずが赤字だった 手数料の固定部分を計算に入れていなかった
「1年ロングセラー」に見えた グラフが1年半しか遡れないだけだった

どれも、データが嘘をついたのではなく、読み取り方が条件を満たしていなかっただけです。

ONE PIECEカードの記事で「出品者が増えている」と書いたときも、最初は別の線を出品者数だと思い込んでいました。ツールチップを開いて数字を1つずつ読み直して、やっと正しい線が分かりました。

グラフの形は覚えられますが、その線が何を指しているかは、毎回確かめないと分かりません。

判断のしかたとしては、撤退ラインを式で決めるのと同じ発想です。感覚ではなく、条件を書き出してから当てはめる。 条件を書き出しておくと、条件のほうが間違っていたときに気づけます。


⑥まとめ:数字が極端なときは、道具を疑う

金属のテーブルに置かれた水の入ったグラスと、罫線入りの小さなメモ帳、黒いボールペン。窓の影が差している。

何が起きたか(1分でわかる版)

段階 「買えない」と出た数
最初の検査 82本
判定を直したあと 5本
1本ずつ手で開いて確認 1本
  • まちがいに気づいたきっかけは、4日前に自分が売った商品が死亡リストに入っていたこと
  • 原因は、どの商品ページにも最初から書いてある言葉を拾っていたこと
  • 直し方は、文章ではなく「カートに入れるボタンがあるか」で見ること

覚えておきたい3つ

  1. 数字が極端なときは、データより先に道具を疑う(7割が死亡は、いくらなんでも多い)
  2. 「その言葉がある」と「その状態である」は別——文章ではなく、機能で判定する
  3. 最後は自分の目で見る——5本まで減らせたら、手で開いたほうが速くて確実でした

もしあのまま82本を差し替えていたら、生きているリンクを81本つぶして、しかも「修復しました」と報告していました。 一番こわいのは、間違いに気づかないまま作業が完了することです。

止まった理由は、たった1行の違和感でした。 4日前に売れたはずの商品が、死亡リストに載っていた。それだけです。

数値は2026年9月6日時点のものです。Amazonのページ構造は変わります。 同じ判定が今後も通用する保証はないので、自分の環境で、自分の目で確かめてください。

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