プライスターの「売れたもの」画面。DAIKOの人感センサー付ダウンライトが2個売れ、粗利が15,424円と表示されている

物販8年目のhiroです。

上の画面、私のスマホの実物です。

売れた個数は2個。仕入れた金額は合計2,000円。粗利は15,424円。

1個1,000円で買った照明が、1個11,000円で売れた、ということです。10倍以上。

これ、別に裏ワザでも何でもありません。「Amazonでこの商品を売っている店が、私の他に1つしかなかった」。ただそれだけです。

でも、同じように「1つしかない」商品を買って、まったく売れずに在庫を抱えたこともあります。今日はその差の話をします。できるだけ、専門用語を使わずに書きます。


何を買ったのか

リサイクルショップの店内。DAIKO DDL-4497ABと書かれたLEDダウンライトの箱が、買い物カゴと段ボールに積まれている

近所のリサイクルショップの、雑貨が雑に積んである一角です。

天井に埋め込むタイプのLED照明が、箱に入ったまま何個も転がっていました。人が近づくと自動で点くやつです。メーカーはDAIKO(大光電機)、型番はDDL-4497AB。

値札は1個1,500円くらいだったと思います。店主に「これ全部だといくらですか」と聞いたら、「全部買うなら1個1,000円でえーぞ」と言われました。この日のやりとりはこのときの記事に細かく書いています。

ここで多くの人は「安い! 買い!」となるんですが、8年やっていると、安いことは何の保証にもならないというのが体に染みています。安く買えても、売れなければただのゴミですし、置き場所も取ります。

なので、その場でスマホを出して調べました。


Amazonでいくらで売れるのか

Amazonの商品ページ。DAIKO DDL-4497ABのダウンライトが11,000円で表示されている

Amazonで型番を検索したら、同じ商品が出てきました。表示されていた金額は11,000円。

1,000円で買えるものが、11,000円。

……という言い方は、実は正確じゃありません。「11,000円で表示されている」と「11,000円で売れる」は、別のことだからです。

お店が値札に10万円と書くのは自由です。でも、誰も買わなければそれは10万円の価値ではありません。Amazonも同じで、高い値段が出ていても、それは「誰かがその値段を付けている」だけかもしれない。

だから私が見るのは、値札ではなく過去の記録です。


「これまでいくらだったのか」を見にいく

Keepaの価格推移グラフ。過去に9,400円という新品価格と7,300円という中古価格が付いていた記録が残っている

ここで使うのがKeepa(キーパ)という道具です。

すごく雑に言うと、Amazonの値段の変化を、ずっと記録し続けているグラフです。株価チャートみたいなものだと思ってください。今日いくらか、だけじゃなく、1年前いくらだったか、3年前いくらだったかが線で見られます。

上のグラフが、そのダウンライトの記録です。私が注目したのは吹き出しの数字でした。

  • 過去に9,400円という値段が付いていた記録が残っている
  • 中古でも7,300円が付いていた記録がある
  • そこから線がグッと上がって、そのまま高い位置で止まっている

つまり、11,000円という表示は「誰かが今日いきなり付けた夢の値段」ではなくて、9,400円という現実的な値段からじわじわ上がってきた線の、その先にある値段でした。いきなり湧いた数字ではない、ということです。

ここが一番大事なところです。今の値段そのものより、その下に何年ぶんの記録が積まれているかを見る。積まれていない値段は、ただの言い値です。


そして、売っている店が1つしかなかった

プライスターの商品画面。ダウンライトの出品状況が「新品(1)/中古(0)」と表示され、下に価格のミニグラフがある

決め手はこれでした。画面のまん中あたり、「新品 (1) / 中古 (0)」という表示。

これは「この商品を新品で売っているお店が、いま1つしかありません」という意味です。

なぜこれが大事なのか。

学校の文化祭を想像してください。クラスで焼きそばを売るとして、同じ体育館に焼きそば屋が10店ある日と、焼きそば屋が自分だけの日では、値段の付け方がまるで違いますよね。

10店あったら、隣が400円にした瞬間、こっちも下げるしかない。下げ合いになって、最後は原価ギリギリになります。

でも自分だけなら、焼きそばが食べたい人は、こちらに来るしかない。500円でも600円でも、その値段でも欲しい人がいれば売れます。

Amazonもまったく同じです。売っている店が多いほど値下げ合戦になり、少ないほど自分で値段を決められる。

このダウンライトは、売っている店が1つだけでした。しかもその1つは9,400円を付けていた。

だから私は、その上の11,000円を付けました。

「え、高いほうを付けるの?」と思うかもしれません。でもこれは、先に9,400円のほうが売れて、その店の在庫が消えたら、次は自分の番になるという考え方です。順番待ちの列に並ぶイメージです。焦って900円下げて割り込む必要がない。

この「上に置いて待つ」判断がどうハマったかは、売れた日の記録にまとめました。


結果:粗利7,712円、利益率70.1%

プライスターの計算画面。価格11,000円、仕入れ価格1,000円、手数料2,288円、粗利7,712円、利益率70.1%と表示されている

1個あたりの計算がこれです。

売った金額が11,000円。仕入れが1,000円。Amazonに払う手数料が2,288円。残ったのが7,712円。

100円のうち70円が手元に残る計算になります。せどりでこの数字が出ることは、正直そんなに多くありません。

そして冒頭の画面のとおり、これが2個売れたので7,712円×2で15,424円。1日で稼いだわけではなく、仕入れてから売れるまでには時間がかかっていますが、それでも十分うれしい数字でした。

仕入れた商品を車に積み込んだところ。ガスコンロの箱と保冷バッグが後部座席に載っている

ちなみに仕入れの日はこんな感じで、車に積めるだけ積んで帰ります。全部が全部うまくいくわけではなくて、10個買ったら当たりは2〜3個というのが実感です。


でも、これはいつも儲かる話ではない

ここまで読むと「売っている店が1つの商品を探せばいいのか」と思いますよね。

そこが落とし穴です。

「売っている店が1つ」に見える商品は、大きく分けて2種類あります。もう誰も作っていないから1つなのか、まだ誰も気づいていないから1つなのか。

前者は当たりです。作るのをやめた商品は、これ以上世の中に増えません。持っている人が売り切ったら終わりなので、値段は下がりようがない。DAIKOのダウンライトはこれでした。

後者は危ない。「気づいていないだけ」なら、明日誰かが気づきます。

そして誰かが入ってきた瞬間、値下げ合戦が始まります。5,000円で売れるはずだった商品が、3日で3,800円になることが普通にあります。この「人が増えると値段が落ちる」現象は、電気ポットで実際にやらかしたときの記事に生々しく書きました。


実際に薄かった例:粗利717円

プライスターの計算画面。価格5,800円、仕入れ価格4,000円、手数料1,083円、粗利717円、利益率12.4%と表示されている

これは同じ私の画面ですが、ぜんぜん違う数字です。

エディオンの旧型アウトレットコーナー。値下げ札の付いた家電の箱が棚にずらりと並んでいる

エディオンの「旧型アウトレット」という、型落ち品を安くしている棚があります。ここで電動歯ブラシを4,000円で買いました。Amazonでは5,800円。「1,800円取れる」と思って買ったんですが、手数料が1,083円かかって、手元に残ったのは717円。

100円のうち12円しか残らない。さっきの70円と比べると、ずいぶん景色が違います。

しかも、こういう商品は売っている店がすぐ増えます。安く売っている棚は私だけが知っているわけじゃないので、同じ棚から仕入れた人が何人も出品してくる。詳しい数字はこのときの記事にあります。

念のため言うと、717円が「悪い」わけではないです。ちゃんと利益です。ただ、同じ4,000円を使うなら、7,712円が残るほうに使いたい。お金には限りがあるので、どこに使うかがそのまま成績になります。この考え方はお金の置き場所を組み直した記事にまとめました。


見分ける方法は、3つだけ

グラフを読むのは難しそうに見えますが、実際にやることは3つです。店頭で2〜3分あればできます。

1. 期間を「3年」に伸ばす

Keepaのグラフは、初期状態だと最近3ヶ月ぶんしか表示されません。これがいちばんの罠です。

たとえば今は8月なので、扇風機は「もう夏が終わるから」という理由で売っている店が減っています。3ヶ月だけ見ると「売ってる店が少ない! お得!」に見える。でも来年の6月になれば、また一斉に増えます。

必ず期間を3年に伸ばしてください。毎年同じ時期に同じ形をしていたら、それは季節のせいです。お得なわけじゃない。

2. 線が「右肩上がり」か「ギザギザ」かを見る

値段の線の形だけ見ます。

じわじわ上がっている、または高いところで平らに止まっている——これは、商品が減っている証拠です。作るのをやめた商品はこうなります。買っていい形。

ギザギザに上下している、または右下がり——これは、店同士が値下げ合戦をしている証拠です。今は高くても、明日下がります。近づかないほうがいい。

DAIKOのグラフを見返すと、線は左下からグッと上がって、そのまま平らでした。きれいな「買っていい形」です。

3. 型番で「生産終了」と検索する

最後にこれ。スマホで「DDL-4497AB 生産終了」みたいに検索するだけです。

メーカーの公式サイトに「生産終了」「後継品はこちら」と書いてあれば、もう新しく作られていないということです。世の中の在庫は減る一方なので、値段が下がる理由がありません。

この3つで、だいたい判断できます。逆に、この3つを飛ばして「安いから」で買うと、サウナを買ったときの話みたいに「使い倒してから売る」戦略に切り替えないと回収できない、みたいなことになります(あれは結果的に実質負担1,010円で済みましたが、狙ってやったというより、途中で作戦を変えた形でした)。


「危ないほう」の代表例

車の後部座席に積んだ中古の複合機。ブラザー製のプリンタが横倒しで載っている

ついでに、私が近づかないようにしているものも書いておきます。中学生の読者にも分かる言い方をすると、「めんどくさいから誰もやっていないだけ」のものです。

ひとつは、Amazon自身が売っている商品。相手はAmazonなので、こちらが1円安くしても、お客さんの画面には基本Amazonのほうが出ます。勝負になりません。

もうひとつは、スプレー缶や電池みたいな、送るのに制限がある商品。売っている店が少なくて一見おいしそうなんですが、少ない理由は「儲かるから」ではなく「送るのが面倒だから」です。送料や梱包代がかさんで、計算上の利益が全部消えます。

上の写真の複合機みたいな大きくて重いものも同じで、運ぶコストが利益を食うタイプです。これは自分の車で運べる範囲だから手を出しているだけで、誰にでもおすすめはしません。

「安いのに誰も手を出していない」ものを見つけたら、まずなぜ誰もやっていないんだろう、と一回考える。だいたい理由があります。イオンの55円の変圧器みたいに、理由がないまま安い掘り出し物も本当にありますが、それは例外です。


明日からやるなら

長く書きましたが、やることを一言にすると「値段を見る前に、記録を見る」です。

具体的には、この順番になります。

まずKeepaを入れます。スマホのブラウザにも入れられて、Amazonの商品ページを開くとグラフが出るようになります。無料でもグラフは見られるので、まず無料で3年表示を試してください。有料に切り替える目安はこの記事に書きました。

次に、プライスターで手持ちの商品をひとつ登録してみます。この記事で何度も出てきたオレンジ色の画面がそれです。

なぜこれを勧めるかというと、さっきの粗利7,712円・利益率70.1%という数字を、自分で電卓を叩かずに出してくれるからです。Amazonの手数料は商品によって違うので、慣れないうちは自力の計算がだいたい合いません。「1,800円儲かるはず」が「717円だった」みたいなズレは、たいてい手数料の見落としです。

さらに、「9,500円を下回ったら値下げを止める」という下限を先に決めておける機能があります。今回のダウンライトも、11,000円で出しつつ9,500円のラインを引いてありました。攻めの値段と、守りの底値を、仕入れた直後に両方セットしておく。これをやっておくと、寝ている間に値下げ合戦に巻き込まれて赤字、ということが起きません。

30日間無料で試せるので、まず1個だけ登録して数字の出方を見るのが早いです。


数字はすべて執筆時点(2026年8月)の私の実績です。Amazonの表示価格や相場は毎日変わるので、必ず自分の目でグラフを確認してから判断してください。今日おいしい商品が、来週もおいしいとは限りません。逆もまた然りです。


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